大手レンタルサーバーで障害が起こった件(前編)
- 2012年06月28日
- ホームページ有効活用
ここのブログを読まれる方ならばご存知でしょうが、2012年6月20日17時に大手レンタルサービス会社のサーバーがダウンするという障害が発生しました。
この詳細については、あちこちのニュースサイトやブログで記事にされていますので、ここでは書きませんが、25日に発表された中間報告では、約5,700もの企業ホームページのデータ復旧が不可能というコトらしいです。
ここでレンタルサーバーやクラウドコンピューティングのサービスを利用する上で起こりえる幾つかのデメリットが、ニュース記事を通して、あらためて取り上げられるコトになりました。
■バックアップは誰の責任で行うものなのか・・・
現在、記事を書いているのは25日から26日にかけてなのですが、とにかくニュース記事には専門用語が飛び交い難しいです。一番被害にあっている企業様は置いてけぼりなのではないでしょうか?
インターネットが得意ではない企業様にとっては、「とにかく、もとに戻るのか?」という疑問に応えて欲しいだけだとおっしゃられるはずです。
しかしなから、現在まだ復旧していない大手企業様のホームページも多数見受けられますが、今まで復旧できていないのですから、おそらくバックアップデータが無く新規にホームページ制作せざるを得ないのではなかと思います。
さて、ここで疑問ですが、なぜバックアップデータの無い企業があるのでしょうか。
・以下の企業でホームページデータのバックアップを行っているはずなのですが・・・
1)レンタルサーバー会社
ミラーリング等のバックアップ方式で同じデータを複数の記憶媒体に記録するサービスを売りにしているはずが、これらはデータの復元を保証するサービスではないそうです。
まぁ、大手になればなるほどサーバー障害ひとつで倒産なんてコトもありえますから、責任についてはリスクヘッジ(問題点の回避)はしておきたいのでしょう。
ただ、それならばバックアップ不要という“うたい文句”は取り下げておかないと一般の利用者は、次の様な誤解をすると思います。
「レンタルサーバー」、「クラウド」 = 「バックアップを取らなくてよいもの」
2)ホームページ制作会社、ウェブ運営サポート会社
ホームページ制作会社には、納品時にデータで納品する企業とFTPで直接アップ(ホームページのデータ置き場にデータを入れる)する企業があります。
また、弊社のようなウェブ運営サポート会社であれば、定期的にホームページデータのバックアップを取っているはずです。
ただ、企業ホームページのデータ容量は半端なく大きい場合があるため、更新サポートをメインにしている企業では、大部分のデータはネットにアップしておいて、変更データだけをローカルのパソコンに保存しているというコトもあります。
この点は、企業様が契約会社を選ぶポイントにして良いかもしれません。
ただ、ここでホームページデータのバックアップに限定して述べているのは、制作・運営会社で行うバックアップに、メールやブログデータのバックアップを含まないためです。
なぜならメールは個人情報を多分に含みますし、ブログにはエクスポート(データの取り出し)機能がついています。※了承を頂いた上で、バックアップをとる場合もあります。
3)ホームページの持ち主である企業様
ITコンサルティング契約を行い、自社でWEBチームを任命して、ホームページを有効活用している場合や定期的にホームページデータを納品させている企業様がこれに当たります。
これらのコトにおいてもホームページが現在まだ復旧していないのならば、(2)と(3)においてもバックアップを取っていなかったのでしょう。
同じインターネットを利用する企業として、皆様のホームページ等の一刻も早い復旧を願います。
ちなみに弊社の場合ですが、ご契約していただいております企業様のホームページデータは定期的にバックアップを取っています。
長い間この仕事をしていると、今回問題になったサーバーでなくとも何度かデータが消失する場面に出くわすコトがありましたし、それこそ10年前にはサーバー会社が倒産して逃げたってコトも笑い話ではなく現実にあったものです。
やはり、面倒であってもバックアップは、各個人の意識と責任で取っておくものなんだと思います。というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?
いやはや。。