海外向けページの制作について考えてみる。



海外向けページ導入の敷居はまだまだ高い?Web-STYLE(ウェブスタイル)

■海外向けページは気軽に作れるかよりも、ビジネスが対応できるかが大切です。

 国内でビジネスを行う企業様のWEB運営サポートがほとんどである弊社にとって、あまり機会が無いと言える業務は海外向けページの制作です。

 まず、ポイントになるのはビジネスの対象が“国内”か“国外”か・・・ではなく、新規に海外へ進出をするのかどうかという点です。

 既に、国外向けビジネスを行っている大手企業様のページ制作については困った記憶がないです。

 ただ、これから海外進出を考えられている企業様にとっては、おそらく予算取りしているよりも費用や手間がかかる上に、後に述べるジレンマにぶつかると思います。

 ・・・とは、言うものの弊社において今までのご相談の中でも、英語、ドイツ語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語ページの制作のお話がありましたので、その経験とお聞きした内容から考えてみるコトにします。

 結局のところ、ページ制作をしたもの、企画のままに終わったものとそれぞれありますが、簡単に業者に丸投げしておけば仕上がってくるという訳ではないので難しいところです。

 弊社の場合においても翻訳は社内で行わず、業務提携の企業や知人に翻訳の依頼を行います。

 勘違いしては駄目な点ですが、ホームページの制作会社は“ホームページの制作”が専門の仕事であり、ロゴやアニメ画像やライティング等は行いますが、翻訳家を専属で常駐させている企業はほとんどありません。

 例えるなら、ホームページに掲載する文章という情報は企業様側で準備して頂くものであり、自動車会社では道路まで作りませんよ・・・といったイメージでしょうか?

 ホームページ制作会社の中には、ホームページデータを送り、テキスト文章を対象となる言語に変換して戻してもらうという翻訳をメインとした企業もあります・・・あまり知られていませんが。

 一社が国内ページをもう一社で海外ページを・・・と2社で制作するといったイメージです。

 どちらかと言えば、ホームページ制作とこの様なサービスを行っている企業の両方を併用して制作依頼をした方が安心だと言えます。

 ひとつ注意点ですが、バナーボタンなどの画像は別途指示をしておかないとテキストだけしか訳されていない状況となり、こんなはずではなかったと後からトラブルになりかねません。

 まぁ、ほとんどは制作依頼時に“ここは訳さなくて大丈夫ですか?”と聞かれるはずですが・・・流石、この辺りはプロです。

 ・・・ただし、これはホームページ制作のみを考えた場合であり、企業パンフレットや封筒、名刺、その他の資料も同時に製作する場合は、翻訳として頼むしかありません。

 この場合、翻訳する言語ごとに価格が異なるのはもちろんですが、A4サイズ1ページにつき、文字数毎に、単語数毎にと価格の形式が企業によって違うようです。

 ・・・であれば、1ページに出来るだけ詰め込めば安く出来るなと思われた方、甘いです。

 詰め込んで翻訳した場合、仕上がった文章を今度はそれぞれホームページやパンフレットなどに使用できるよう掲載場所ごとに仕分ける作業が発生します。

 文章を分けられる程度の語学力はあるが、時間がなくて翻訳を依頼したというのであれば十分なのでしょうが、お困りになる企業様も少なくないのではないでしょうか?

 あまり詳しくは書けませが、翻訳の費用を考えると制作費は皆さんが思っているより二周り程は高額になると考えてもらって良いです。

 しかし、ホントに問題になる点はここでありません。

 かかる費用については企業で検討し判断できるのですが、大きな問題となる点は企業で使用する“専門用語”の有無であり、この問題を解決できない場合は制作そのものが中止となるコトもあるようです。

 つまり、翻訳家が専門用語を理解しないと正しく訳せない・・・企業で言語を理解できている方がいないと訳が正しいか判断できないというジレンマがここに生まれるという訳です。

 最初に述べた、海外向けのビジネスを行っている大手企業様では、海外向けページを制作するための文章資料を準備されているコトが当然であり、専門用語への対処は明確です。

 特に、海外での誤解により生じるトラブルは国内のものと比較できないくらい大きくなる場合も考えられます。

 そう思うと、軽はずみになんとなく制作するには、海外向けページというものは、まだまだ敷居も高く、投資額も大きいので、投資の回収と収益が見込めない場合には見送った方が良いと思います。

 どうですか、今のビジネスにおいて海外向けページは必要ですか?

 最後に、確か海外の検索サイトにおいてカテゴリ登録を行う場合、その国の言語が51%使われていなければならないというルールがある国があるようです。

 本格的にSEOも考えているのならば、海外ページではなく海外サイトとしての制作を検討して、海外専用のドメインも準備した方が良いかも知れませんね・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。