アクセスログを分析せずに、ただ見てみる。



アクセス数を把握するところから始めよう!Web-STYLE(ウェブスタイル)

■直帰率が高くても滞在時間が長ければ潜在顧客となり得る訪問者が多い?

 10年もアクセスログを見て分析していると感覚的にチェックすべきポイントが身についてしまうものなんですが、昨年との比較先月との比較同業他社との比較各アクセスログの今月の動向との比較・・・これらを全て意図的に見るコトは大変だと思います。

 特に、“ホームページ担当様”となると他社のアクセスログを見る機会は少ないのではないでしょうか?

 運営サポートのご契約時に“維持管理業務契約”として秘密保守の内容を取り決めるのですが、データ収集によるフィードバック(傾向と情報の共有)は了解の上で行っており、延べ数で1,000社を超えるアクセスログをレポートにまとめてきたからこそ、ご提供できるサービスだったりします。

 しかし、企業ホームページの有効活用を考えると最終的にアクセスログを無視するコトはできなくなるのですから、どちらにしても何れは触れなければならない問題です。

 中にはログの設置はしているが、ID・PASSが分からなくなっているという方もいらっしゃるかも知れません。けれど、これを機会に調べてでも“アクセスログを見てみる”というコトから始めてみましょう。

 ・・・というのも最近、ホームページ制作時のサービスとして“Google Analytics”を設置する企業が多いですが、折角の仕様なのに利用されてないケースも見られ、日々の業務(または、月々の業務)の中、自社内でアクセス状況を把握されている企業様が実は1割にも満たないのが現状だからです。※企業の規模により割合は異なります。

 やはり、サポートが無ければアクセスログの把握は難しいのでしょうか?

 ホームページ有効活用に限らず、楽器の演奏や語学を学ぶ場合も、取り掛かりの敷居は高いものです。しかし、少しずつ身につけ続けるコトで楽しめる(活用できる)ようになってきます。

 つまり、アクセスログは分析をする前に“見る”という習慣が大切なのです。

 物事は全て、急な結果を求めるよりも“マイナスから0を経て、プラスに成長した方”が、基盤のしっかりした下地が出来上がるものですから、ホームページの運用は、制作においても運営サポートにおいても業者の言いなりにならず“パートナー”として切磋琢磨するコトが企業の繁栄に繋がると言えます。

 結局、ホームページの活用ではなく“ビジネスへの活用”という考えが根幹になければ駄目なのです。

 さて、弊社では新規にホームページ運営サポートを希望される企業様にお聞きするコトがあります。それは、“ホームページ公開の目的”と“現在のアクセス数”です。

 今回のテーマに沿って、“アクセス数”の方で話を進めますが・・・“ホームページはほとんど見られていないと思います。”というお答えが実に多いのですが、皆さんはどう思われますか?

 今までの僕の経験から言えば“数字は嘘をつきません。※稀にデータそのものが捏造の場合もありますが・・・。

 例えば弊社の場合、新規のホームページ制作ではなく、リニューアルをしたいというご要望はそのまま受け入れるのではなく、リニューアルをすべきかどうかをアクセスログデータから判断し、逆提案させていただくコトがあります。※アクセスログの設置されていない場合は、現状のアクセス数の把握からご提案させて頂いてます。

 アクセス数も分からない状況では、リニューアルするという判断のための“指標”はデザインだけです。つまり、その費用は“最低限”デザインを良くするためのもので、それ以上の効果は“ホームページ制作会社の提案によるサービス”よるものなのです。

 ホームページをリニューアルするためには、現状のデータを見て“どこを改善するか”を考えた上で行わなければ、本当の費用対効果は分からず、適切な先行投資かどうかを判断できません

 ただ、経験不足から数字を読み間違えたり、思い込みから誤解したりというコトはあるので注意は必要です。では、最後にポイント例をご紹介しましょう。

・直帰率が高いホームページはリニューアルしないといけない?

 一般的には、“直帰率”が高いとリニューアルをしなければいけないと言われており、目安としては“70%”を超える場合にリニューアルをしましょうという営業が多いように感じます。

 おそらく“ナビゲーション”と“購買率”の面からリニューアルを行おうという判断で、これが間違いとは言い切れませんが、リニューアルに踏み切る前には直帰した訪問者の“滞在時間”を考えなければなりません。

 ブログの更新を毎日行っているサイトや情報発信をメインとしたサイトでは、RSSやブックマークなどで訪問者の方の巡回ルートの日課に入れてもらっている場合も考えられます。直帰率が高くとも訪問者が“サイトや企業のファンの方ではない”という判断は簡単にできないのです。

 つまり、直帰率が高いサイトは必ずしもリニューアルしなければならない訳ではないという結論が導き出されます。

 Googleアナリティクスは設定により、直帰率のカウントする条件として“滞在時間○秒以内”といった設定もできるようですから、慣れないうちは設定でカバーするというのも良いのではないでしょうか?※設定方法については検索下さい。

 誰でも最初は初心者なのですから、アクセスログを見続けていくかどうかの方が大切なんだと僕は思います。そのうち、アクセスログを検証するポイントを幾つかまとめて記事にしたいものです・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。