SNSが企業経営に及ぼす影響(リスク)について考えてみる。その1



SNSをビジネス活用する方法と一緒に利用者についても考える。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■SNSだからこそ、相手を設定して考えないと不特定多数の方が全て企業側に都合の良い方とは限らないのです。

 最近は、ファーストフードや飲食店、食品販売関係で提供される商品への異物混入がニュースに取り上げられている場面をよく目にします。

 そもそも異物混入という問題は根絶すべく企業様が日々努力をしている点であり、どちらかと言うと“”や“はぐらかし”といった有耶無耶にしたり、誤魔化そうとしたりする企業姿勢に問題点を当てたニュースが多いようです。

 また、こういった問題の発覚や情報の拡散にはTwitterやFacebookといったSNS(コミュニケーションツール)が一役買っていたという報道も多いと思います。

 このコトからも企業様にとってSNSは、新規の開拓や顧客の囲い込みに活用するといったメリットもあれば、存続に関わる程の不利な情報を拡散にされるといったデメリットもあるというコトなのでしょう。

 そこに意図的な“悪意”や“思い込み”が加わったらどこまで大きな問題になるやら、ちょっと怖い気がします。

 しかし、有効活用するための改善点が企業側だけにあるとは考えられません。

ユーザーの見えない状況でSNS活用のリスクヘッジは不可能。Web-STYLE(ウェブスタイル)

 例えば、企業ロゴを入れた営業車での迷惑運転を見かけるコトがありますが、中には事故に繋がるかもと感じる危険な運転もありますし、ネットにて必要以上に拡散する必要はありませんが“人に見られている”というコトを意識してもらう何らかの手立ては必要なんだと思います。

 まぁ、こういった話題の記事はよく目にしますし、当ブログで同じコトを繰り返しても仕方が有りませんので、今回はSNS利用者側と企業側との間で発生する“ずれ”の原因について考えていくコトにしましょう。

 では、ここで先に次の図をご覧ください。

匿名性が過大表現を、思い込みや価値観が意見の相違をうむ。Web-STYLE(ウェブスタイル)

 ちなみに、問題点を全て述べていくと限が有りませんので今回は次の2点に絞ってみました。

1)企業様と繋がっているSNS利用者が見えていない点。

 別に、企業側にとって都合の良いターゲット層とだけ繋がるような工夫をするという意味ではありません…というか、一度発信した情報を完全管理するなんて不可能です。

 むしろ、リスクヘッジのポイントはSNSの利用像は限定できないと“理解する”コトでしょうか。

 今や専門用語を使って問題点を分かり難くしたり、論点のはぐらかしや発表期日を遅らせるコトで印象操作をしたり、多少の足掻きをしたところで企業ダメージ無しに誤魔化すコトは出来ません。

 それだけ多くの人がネットで繋がっている時代なのですから誰かが必ず“気づき”ます。

 今は“謝罪”の場でのリスクマネージメントをビジネスにしている企業様も多くなったと聞きますが、ネットで繋がっている先には専門家、同業他社、違和感に気付き易い方、ただ単に話題を盛り上げたい方…いろんな方がいるものです。

 SNSもキャンペーン広告や集客といった企業側にとって都合の良い面ばかりを見ているだけでは、企業経営におけるリスクマネージメントは出来ません。

 SNSの活用に免許制度等の根本的な規制が成されない今、完全なリスクヘッジは出来なくとも企業側には対策が必要なのですが、WEBの世界は大変不思議な空間となっているというコトを多くの企業様は意識されてはいないでしょう。

 会社やサークル、塾やショップメンバー、様々なグループには“対象者”の設定が成されているものです。

 しかし、インターネットの場合は子どもと大人が、女性と男性が、価値観の違う人たちが人を介して繋がっている状況で全体像が見えてきません。

 もちろん、SNSのサービスを提供する側も実名での利用やプロフィール記載を推奨するコトで問題回避の工夫が行われていますが、面識のない方のプロフィールをどれだけの方が意識してみているかというと…まだ見ない人の方が多いようです。

 また、実名が前提とされているSNS利用者の方へ行われたアンケートにおいても25%以上の方が“実名では無い”と答えられたというデータも有り、更にこれが“実名では無いが正しく答えなかった方”がいたと考えるとどこまでが正しい認識で繋がっているのか不安になります。

 では、同世代で使うコミュニティーツールであれば安心かというとそれもまた簡単な問題ではありません。

 例えば、最近よく子ども達の間でSNSが原因でいじめに発展するケースが増えているというニュースを見かけるのですが、これは当然と言えば当然に起こる問題です。

 SNSがまだ大人でも使いこなせていないツールである上に、自分自身への理想や夢から大きくなる表現、発達段階でのまちまちな正義感、自分に甘くて他人に厳しい発言をしている子がいるコトも容易に想像が出来ます。

 ホントに改善をしたいのであれば“持たせる・持たせない”ばかりを論点にしていても難しいでしょう。

 “大人”という括りも実は複雑です。

 先ず、SNS(コミュニティーツール)を仕事で使っているのかプライベートなのかといった環境や発信された情報に肯定的か否定的な意見かといった立場によっても、情報を受けた後の“アクション”は違います。

 それぞれの主観や成長段階での感じ方、肖像権や著作権、パブリシティー権といった法律への知識の深さや有無、それらを全て踏まえて、いろんな利用者の方がいるコトを意識した時に初めて見えてくる企業側の“リスクヘッジ”ポイントもあるものなのです。

 さて、SNSが企業経営の障害に繋がるもう1つの問題点ですが…と話を進めたいところですが、文章が長くなりましたのでここから続きは次回の記事にまとめたいと思います・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。