(連載71)ログのページタイトル一覧にCo.lumbとあったら要注意?



 猿じゃダメらしい。リファラー・スパム“Co.Lumb”で被害を被るのはログデータの集計をしている方々なのです。

■自社サイトのアクセスログを集計するためのGoogleアナリティクスのタグを無断で使用されている?

 毎月数多くのアクセスログのデータを検証していると、いろいろと話題になる前に不自然な点や共通してみられる変化に気づくコトも多いのですが、中には露骨に目立つものも少なくありません。

 最近では当サイトの記事テーマにも取り上げましたが、国別のセッション数に“Brazil”が目立つなぁと感じていたところ、リンク元が“semalt.com”と共通しており、サイト解析のクローラーだったというのは記憶に新しいところです。

 今も幾つかのクライアント企業様のGoolgeアナリティクスにおいて行動サマリにあるページタイトル一覧の中にに“Co.lumb”というサイト内には存在しないページが交じっているというケースが見られるようになってきました。

 …と言っても、少なくとも毎月150サイト以上のログデータを見ていて先月までは僕が知る限り存在して無かったと思います。

 そこで、事例が無いかとネットでちょっと調べてみると“被害急増”とのコト、う~ん。

 種類としてはロシア発の“リファラー・スパム”らしいです。

 では、ここで簡単ですがリファラー・スパムの一例のイメージをご覧ください。

なぜ、リファラー・スパムと無関係でいるコトが難しいのか?Web-STYLE(ウェブスタイル)

 取り敢えず、100サイト程のログデータをチェックしてみたのですが、全体の1割内である上に閲覧数も一桁といったところでデータの検証をする点から見てもまだ実害は感じられない状況でした。

 ちなみに、チェックするのは“リンク元”と“閲覧ページタイトル一覧”の2点で良さそうです。

 結果、どちらかと言うと今のところは“semalt.com”の方が数値としては多いみたいなのですが、これだって国内データに絞って検証するかブロックしてしまえば特に問題は無いと思います。

リファラー・スパムのターゲットはサイト閲覧者じゃない?Web-STYLE(ウェブスタイル)

 ただ、この手の“リファラー・スパム”って実質的な被害を被る可能性が高いのってサイトを閲覧に来られたターゲット層の方ではなくて“マーケティング”している管理者側の方たちの方なんですよね。

 特に、ホームページの数が飽和していると言われている日本では、サイト運営のサポートを弊社の様なWEB企業に依頼しているケースが多く、ログデータを検証してサイト運営のサポートをしている専門家がログに怪しいリンク元のサイトが有ったからって無防備なままに閲覧しに行くなんてコトはほとんどありません。

 まぁ、これにも例外は有ります。

 ameba(アメーバ)やFC2といった無料サービスである外部ブログを活用している企業様(個人様)が、個人的にどのサイトからブログを見に来られたか導線を調べるためにクリックしたところ、アダルトサイトが表示されたり、ご使用のパソコンがウイルスに感染したりというコトはあるようです。

 そういった意味では、今回のケースはGoogleアナリティクスのタグを勝手に使ってログデータの水増しをしているというイメージですから上記で述べたような事例も少ないと思いますし、広い範囲での被害が出るコトはないでしょう。

しかしまぁ、全体の数が多くなってきた場合には、サイト自体の改ざんという訳ではありませんから簡単で効果的な対策が少ないというのも事実なので、あまり増えないで欲しいというのも正直なところです。

 イメージとしては、迷惑メール1,000通の中からビジネスに関するメールを探す状況って感じですか。

 そう言った意味で、あんまりにも全体のログデータにて占める割合が増えた際には“タグ”を変更するというのも長い目で見れば有りなんでしょうね。

 いやはや。。