WEBサイトへの導線から企業サイトの状況を考えてみる。



ホームページまでどんな道筋でアクセスしたかという有益な情報。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■ログデータからWEBサイトへの導線の多い順番を検証しても簡単な自社サイトの傾向と対策くらいは分かるのです。

 WEBサイトの運営予算を持って各種広告サービスを利用していない限り、Googleアナリティクス等のログで分類されている企業ホームページへの導線は、次の4つのグループに絞られていると思います。

・オーガニック検索

・リファラー(リンク)

・ダイレクト

・ソーシャルサービス

※この場合、Webサイトのリンクをクリックして、別のページに移動した際の元ページの数を集計したデータを言います。

 また、上記の各グループにおけるSNS(Twitter、Facebook、LINE等)といったコミュニティーツールからの導線は、企業側が公式ツールを利用しているかどうか、ブランディングできているか、リアルタイムに情報を得るメットがあるかと言った様々な条件によってWEBサイトへ誘導できる総数が異なってくるものです。

 そういった意味で言うと、月間のアクセス数が3,000件あろうと5,000件あろうと“Social”からのサイト訪問者数は“0~数十件”程度の企業ホームページの方が多いというのが一般的な現状では無いでしょうか?

 その反面、少数ながらも話題性があったりブランド化が出来ていたりすると全セッション数の三割以上、つまり、1,000件以上がSNSを通しての訪問だというWEBサイトも確かに存在しています。

 イメージで伝えようとするならこんな感じです。

消費者は、ホームページはホームページ、SNSはSNSと使い分けている?Web-STYLE(ウェブスタイル)

 まぁ、あくまでWEBサイトと公式SNSの連携を意識せずに、企業様や経営者様の持つ潜在能力で自然発生した結果の話です。

 そもそも、企業様へ行われる提案の時点でSNSを“設置するコトまで”が目的になっている場合も多いのですが、Facebook等の導入したコミュニティーツールをどう活用すれば企業利益に繋がるのかを重要視して運営について吟味しなければ、SNSそのもの自体はそんなに集客率の高いビジネスツールには成り得ません。

 SNSを導入する本来の目的は“コミュニティーの確立”なのですから、話題性や独自性という魅力(求心力)が必要なのです。

 更に付け加えると、求心力が無いのであればいくら多くの知人とSNSで繋がっていたとしても大半のやり取りがその中で完結してしまうため、WEBサイトへの導線を増やす目的で導入したのであれば“達成できない”だろうとも予測できます。

 それよりも大切なコトはSNSとWEBサイトを繋げるのでは無く、それぞれを個別にもしくは一部だけを連携させて企業利益に繋げるという点です。

 では次に、折角なのでこのソーシャルという企業ホームページへの導線の手立てを除いた“オーガニック検索”と“リファラー”、“ダイレクト”の3つの手立てだとどうなるのかセッション数の多い順番で考えてみましょう。

ホームページへの導線の傾向で改善点が見えるコトもある?Web-STYLE(ウェブスタイル)

 ここで考えられるパターンの代表例は下記の3つではないでしょうか。※導線となる数の多い順に表記しています。

1) オーガニック検索 > ダイレクト > リファラー (オーガニック検索 > リファラー > ダイレクト)※

2) ダイレクト > オーガニック検索 > リファラー

3) リファラー > ダイレクト > オーガニック検

 皆さんのアクセスログは上記のどれに当てはまりますでしょうか?

 もちろん、これは一般的なWEBサイトの運営は出来ていて、ネット等での宣伝広告媒体の活用はしていないというコトが前提での話で、更にSEOを意識してオーガニック検索ばかりに力を入れていると月別にダイレクトとリファラーが入れ替わるコトが有りますので、今回のテーマでは上記のケースを同じ(1)のグループとして考えさせて頂きます。

 そして、おそらくもっとも多いのがこの中の(1)のグループです。

 このグループに考えられる一番の問題点は、検索順位への対策ばかり行ってきたもののWEBサイトの運営が長期化によるマンネリ化をしてしまい、アクセス数も企業利益も“安定”している点でしょうか。

 もちろん、今までの企業ホームページの運営にてある程度の結果は出せているかも知れませんが、収益の伸びも頭打ちしている可能性も考えられ、もしかしたら、既にゆっくりとした衰退傾向まで見え始めているかも知れません。

 ただし、最初に述べました通り、ネット広告等を活用していてこの順番だというのであれば話は別なのでご注意ください。

 この場合のWEBサイト運営について、改善すべきポイントもまた別の機会に当記事にてご紹介したいと思っています。

 なお、単に情報発信をしていればノウハウの蓄積が出来たり、企業イメージを高められるので良いという目的でのWEBサイト運営であれば問題はほぼ無いと考えて良いでしょう。ちなみに、当サイトも何だかんだ言ってこのグループです(笑)。

 ちょっと話が長くなってきましたので、今回は(2)と(3)について簡単に述べる程度にしておきます。

 この場合の大きな違いは、おそらく資本力やブランド化が出来ているかと言った“企業規模”の差です。

 僕が知る限り(2)の順に訪問者が多い企業様の方が、公式SNSを行っても直接利益に繋がるケースや企業ホームページへの誘導の道筋が既にできているケースが多い様に感じています。

 少し今回のテーマから外れますが、仮にWEBサイトの誘導が(3)のグループの企業様の場合、カテゴリ登録やリスティング広告といった手立てを行っている企業様の傾向に近く、口コミサイトが多く存在する業種やBtoB関連の企業様かも知れません。

 ちなみにここまで話を進めていて何ですが、これらは全てログデータだけで企業ホームページの傾向を推測した場合の一例であり、ケースバイケースで詳細は違ってくると思われます。

 ただ、こんな導線のポイントからでもWEBサイトの状況把握や改善点の目安を考えられるんだと知って頂けたならば、自社サイトをもっと効率よく活用できるかも知れませんよって話なのでした・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。