ホームページによる販路拡大の問題について考えてみる。



どんなに良い商材だとしても全国展開へは問題が山積み?Web-STYLE(ウェブスタイル)

■WEBの普及により全国展開の敷居は低くなったが、地域性の利の認知や販路先のマーケティングが疎かになる事例も…。

 最近では、”NHK”の方が時間丁度に始まる番組が多いらしく、各民放では視聴者を獲得するために、57分、53分、52分…と放送開始時刻を早めたり、CMの多く差し込んでいても番組と番組の間はCM無しで繋いだりといった工夫がされているようです。

 それでも情報を得る手立てが、有料でもネットを通して好きな番組を好きな時間にCM無しで視聴できるなんてサービス等と選択幅が分散していくのでしょうが、今はまだ本筋である番組の中身以外でのこういった工夫も”あり“なのかも知れません。

 関連してか、10月にはもう商店街等で”ハロウィン”に交じって”クリスマス”の装飾も見かけるようになった気がしますし、季節感よりも潜在顧客の早目の囲い込みといった集客、地域の活性化よりもお店の売上アップの方を優先されているお店も多く存在てしているというコトなのでしょう。

 しかし、こういったビジネス戦略も強ち間違いという訳ではありません。

 ファンシーなキャラクター商品を取り扱う企業様が、子ども向けのコスメ商品を販売して”お洒落”のイメージを定着ざせてから、その世代の子達の成長に合わせてコスメグッズに本格参入するビジネスモデルで成功しているケース等、事例は幾つも目にします。

 また、ホームページを活用したビジネスの飽和により営業エリアの拡大に繋がり、ビジネスモデルの変更を余儀なくされた、もしくは、企業間の競争によりこなれて繁忙期閑散期の時期がずれてしまったなんてコトも良くある話でしょう。

 例えば、”お中元”のネット販売もそうです。

 インターネットが普及する前、関東と関西では繁忙期に1ヶ月のズレがありました。

 この状況のままWEBビジネスが盛んになってくると、一方は1ヶ月先に自社の営業エリアに販売した後に、新規に1ヶ月間の販路拡大のチャンスが発生し、もう一方は競合企業の増加により昨年度の売り上げ目標すら達成できない事例が幾つも出てきます。

 そのため、販売時期の早い方の更に少しだけ早い時期に業界全体の”繁忙期”がずれて行くコトになる訳です。

 ここで、更に”少しだけ”早い時期に落ち着く理由は、価格競争しかりですが”消費者のニーズ“とあまりにもずれが生じるとビジネスが成り立たなくなるため、いろいろな企業様をまとめても手頃な時期に落ち着いていくからでしょう。

どんなに優れた商品の販路拡大であっても客観的な目線で問題点を見つける!Web-STYLE(ウェブスタイル)

 さて、ここで話は変わりますが、ドラマや映画で新人社員がいきなりプロジェクトリーダー等の重役を任せられ大成功するサクセスストーリーがあるのですが、実社会においてこのような事例ははほとんど考えられません。

 これは、企業様の”頭が固い”とか”夢が無い”という話ではなく、既にそのポジションを担って企業利益を出している方がいるからで”成功の確率”を考慮すれば、”リスク”を選んでまで任せてみようという判断が少ないからだと思います。

 実はこれが落とし穴になっていて、WEBビジネスを行う企業様においても同様に自社の商品やサービスを”客観的“に見るコトが出来なくなってしまい失敗するケースが、皆さんが思われている以上に多く存在しています。

 また別の機会に記事にしますが、”良い商品(サービス)”が売れる訳では無く、売り上げを持続できるというのが正しいメリットで、売れる商品というものは潜在顧客に”良いと認知された商品“です。

 ですから、地域で売れている良い商品だから全国区に向けて販売すれば”必ず成功する“という思いも理解できなくはないのですが、事例の多くは売れていたとしても”経営者様が最初に思っていた以上に売れているケース”はほとんどありません。

 まずは、次の図をご覧ください。

地域に根差した企業様の全国展開には、細かな戦略が必要?Web-STYLE(ウェブスタイル)

 上記で述べた通り、ホームページを単独で活用した全国展開をするための戦略が成功し難い理由ですが、単純に販路を拡大する計画に販路先の地域に根ざした”競合企業の存在“が考慮されていないというケースが多くみられます。

 では、ここで質問を逆にしてみましょう。

 御社の主力商品と同じ機能の商品を取り扱う企業が地域参入してきた場合、御社の経営は大丈夫ですか?

 おそらくほとんどの企業様は”大丈夫だ“と自身を持って答えられるコトでしょう。

 それはそうです、今まで地域に根ざして貢献し築いてきた信頼と実績があれば、新規参入してきた企業様の商品に簡単に浮気されるはずがありません。

 まぁ、ここでは話の都合上、極端な価格競争は無いものとして考えますが、これこそがそのまま”全国への販路拡大の難しさ“の答えになっています。

 要は”迎え撃つ立場”と”攻め込む立場”が逆転したというだけで、ポイントとなるビジネス戦略は一緒であるはずなのです。

 地域性を実感しにくいWEBビジネスですが、そこに根差して頑張ってる企業様が存在するコトを忘れてはいけません。

 ましてや、こちら側が”新規参入“するとなると消費者に浮気をしてもらう立場なのですから、それだけの価値がある良い商品(サービス)だと”認知“してもらう戦略や宣伝広告が必要になります。

 確かにケースバイケースでのビジネス戦略が必要だというのも事実なのですが、ホームページが有れば全国展開も”リスク無し“に儲かるというものでは無いと知った上で、ビジネス戦略は計画しなければならないものなのです・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。