レスポンシブデザインとスマホサイト別制作の違いに思う。前編



スマホによる閲覧がスマホサイトを見ているという先入観。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■”スマホサイト”の重要性が広く認知され始めましたが、自社に適した仕様があるというのはご存知ですか?

 さて、ビジネスにおいてWEBを有効に活用していくというのはどの企業様にとっても重要な課題です。

 そんな中、企業ホームページや経営をサポートしていくWEBサービスが次々に開発リリースされていくというコトは、”選択肢“が増えていくという意味合いから大変良いコトだと思われます。

 例えば、経営が厳しい場面を迎えていても”人件費”と比較してWEB運営サポートとの月額契約をするという判断やWEB会社の言われるままにならなくて良い様に企業ノウハウが溜まるまでは、自社努力でWEBサイトを運営していくという選択だってまぎれもなく正解なのです。

 一般的な多くが選択されるという傾向はありますが、ビジネスは継続して繁栄していくコトこそが究極の目的だとも言えるのですから、他社と同じ手段かどうかは問題ではありません。

 特に、WEBの仕組や主流については流行り廃りも早く理解し難い点が多いかも知れませんが、”納得“の上で”判断“するための情報だけ得ていれば、深く考えるのは問題を意識した時で十分だとも言えます。

 WEBに関する営業やセミナー、それに数多くの勉強会…中には、うたい文句に”制作業者が嘘をついて騙す”なんて過激なものも耳にしますが、それぞれのケースでそれぞれの目的があり対処をしていくのですから、”決定的で完璧な手立て“というものがWEBには存在しないのと同様に”全てにおいて駄目な手立て“というものも存在しないのです。

 あるとすれば、個人様だったり、企業様だったりの”都合”でしょうか。

 そもそも勉強会の”データ”なんかでもその日に伝えたい結論ありきで、それに即した”もの”や”見方”をする場合も少なくありません。

 まぁ、嘘や改ざんは駄目ですが一本化された正解が無い場合、”イレギュラー”や”応用”は後回しにして”考えるためのロジック”を身に付けてもらうコトもまた必要なんだと思います。

 そんな訳で、今回は前置きが長くなってしまいましたが”スマートフォンサイト“の制作を例に自社ではどう取り組んでいけばよいか”判断する“ためのロジックを考えてみましょう。

 …ちょっと屁理屈っぽい、重箱の隅をつつくような文章になってしまうでしょうけど(笑)。

 ただ、特定した営業方法やWEB企業の在り方について考えるのではないので、具体的な例は挙げずに述べていきます。

 最初に考えるのは”スマートフォンによる閲覧の増加”という問題。

 確かにそうなのですが、モバイルというデバイスによるホームページ閲覧の割合は、対象となるターゲットやビジネスモデルによってまちまちで、一律には自社にとってスマホサイトがどれだけの役割を担うか考えられないというのがホントのところです。

 例えば、資材、木材、金属部品を行っている企業様のIR公式サイトにおいて、スマホによる閲覧の割合が一桁だなんてコトはざらで、営業さんが商品在庫管理のためにスマホを支給されている中規模企業様でも、二割内に収まる場合が殆どでしょう。

 ターゲットが企業様である”BtoB“目的では、パソコンやタブレットでサイト閲覧する割合の方が多いと思います。

 しかし、各企業様でタブレット専用のサイトまでを制作するケースは少ないでしょうから、それこそ提案する側の”都合“によってPCだったりスマホだったりとどちら側の資料にも分類される様です。

 逆に、イベントや美容関連のサイトでは八割以上がスマートフォンによる閲覧というデータもあり、自社のターゲット層や平均値を考えればスマホサイトをどれだけ優先させて充実させていくか判断する指標となるコトでしょう。

 ご相談を受ける中には、スマホの閲覧の割合が八割を超えていてターゲット層への有効なデバイスもスマホサイトの方なのにPCサイトしか所有していないケースはまだ多いというのが現状です。

 また、ここまで言っていながら何ですが、”閲覧数“と同時にもう一つ考えないといけないコトを忘れていました。

 それは、「スマートフォンによる閲覧=スマホサイトの閲覧」ではないという点です。

 スマホは簡単に操作できる利点があり、”パソコンの電源を入れるまではないな”という心情に気軽に活用できる手立てなのですが、情報量や情報配置のレイアウトにより、見るのはPCサイトの方を閲覧している方の割合が想像以上に多いというのも忘れてはいけません。

 ランディングページの様に縦スクロールで長いものは別なのでしょうが、PCサイトの構成は長い年月をかけ改善されてきたもので、進歩が速いと言われているスマホサイトでもスタンダードデザインの確立はPCサイトのそれと比較しても遅れがちです。

 もちろん、これから改善されてPCサイトの進化よりはスピードを持ってデザインの統一が成されていくのでしょう。

 ですが、”見やすければ良い完成型“というものでもなく、ユニバーサルデザインやレイアウトでの3ライン、2ライン、パララックス(視差効果)等…いろいろとPCサイトで試行錯誤されてきたようにスマホサイトの独自進化もまだまだ続いていくコトでしょう。

 んで、ここからが本題なのですが(笑)、今回は文章が長くなるなと予想していた通りになりましたので、一旦この辺で後編へと区切りをつけたいと思います・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。

 後編はこちらに公開しています。