誤表示や偽装というニュースに対するWEBの反応について思うの続き。



仕方が無かったという“偽装”は存在しないものです。Web-STYLE(ウェブスタイル) 

■急遽、予定を変更して書いているので更新時間が遅くなりましたが、昨日に引き続き“商品偽装”についての話なのです。

 このテーマについては前回で何となく取り上げた程度なので後編を書くつもりは無かったのですが、昨日の記事を書いた後も謝罪会見のニュースが流れ続けており、一部では“便乗会見”とまで言われている状況に予定を変更してもう少しだけ考えてみるコトにしました。

 企業モラルは全てにおいて“清廉潔白”という言葉が当てはまるかと言えばそうでもなく、決して完全なものではないのでしょうが、意図的に偽装したと思われるものまでが曖昧にされるコトは無いように今回で膿を出し切って欲しいものです。

 ・・・が、元来それ自体は不可能なコトのかも知れません。

 まぁ、今回の事件はそれを見た各企業様が反面教師として襟元を正していくきっかけとなるくらいだったとしても、多少なりは良い影響もあったと言えるのではないでしょうか。

 さて、そんな企業様に対しても何か意見を述べるというのはこのブログには即していませんね(笑)。

 実のところ、この様な事件についてはそれぞれが自身でどう思うかが大切な点でありますので、ここからはいつもの様にちょっとした問題定義でも出来れば良いかなと思っています。

 そこで、ここ数年間の通販サイトのデータを見ていて思った点をもとに、少しだけ補足しておこうという気分になったからです。

 では、本題の今回の偽装についてですが・・・って、なかなか本題に入れませんが、何でも企業側に騙す意思が無くとも利益が絡む場合は“偽装”に当たるらしいので、便宜上、今回は“偽装”という言い回しで話を進めていきたいと思います。

 まず、素材が調達できるのにも関わらず意図的な偽装に至った経緯については大きく次の2つが推測できます。

1)素材等の価格上昇に伴い、利益を出すために仕方なく安価な素材を使ってしまった。

2)企業利益を更に伸ばしていくため、意図的に安価な素材に切り替えた。

 世間はずっと不景気というコトで一般的な傾向を自社に当てはめて判断してしまいがちですが、会社のブランド力やリアルな店舗販売とネット販売との違い等の状況が変われば対策は同じではなくケースバイケースです。

 また、様々なデータを把握するコトで意外な改善点が見えてくる場合もあります。

 最近、弊社で運営サポートを行っているネット通販サイトでの昨年度売上との増減を比較したのですが、月によって異なるものの、ここ数年間の顧客単価は共通して増加傾向にありました。

 それは、“ネット購入”への抵抗が無くなっていたり、ネットを介して購入する品々がライフスタイルによって広がってきたからに他ならないのでしょうが、消費が減ったとしてもどこかでは増えているはすです。

 企業側はいつまでも送料無料や価格を安価にしなければネットでは売れず儲からないと思いがちですが、消費者の方では案外そうでもなく、この感覚のずれが過度なサービスを行わなければならないという固定概念を生み、業界全体を弱体化してしまっているという話もあります。

 その証拠に、企業様お一人お一人にネット通販の有無についてアンケートを取ったところ、お客の立場になったときは価格へのこだわりが最優先だという方は少なく、ネットで商品を購入する機会も年々増えてきているというコトでした。

 富裕層へ向けたビジネスを模索している企業様が多い中、価格が高いというのが“”という様な傾向はどうなのでしょう。

 実のところ、企業様によっては利益幅を見直すための価格改定を行う際に値上げするという判断を選択せず、企業のイメージアップに成功したという例も数多く存在しています。

 下記はその一例です・・・一応、今回のテーマが飲食関係の話がもとなのでその内容で考えています。

1)量を減らして価格を維持する。

 当然、消費者の一番の目的が量を求められるのであれば苦渋の決断ですが、顧客満足度を維持するため、もしくは更に向上させるためにサービスや付加価値を高めるといった企業努力で補うコトは可能です。

 ただ単に、量を減らして価格を維持しただけではお客様から“不満”が出るのは当たり前ですが、価格への“納得”は総合的なものであるコトを忘れてはいけません。

 消費者となるお客様が、自社全体のファンであるコトを信じ、来店からお帰りまでのお時間に満足してもらえれば問題は無いですし、更に言えば、新規顧客とリピーターへのアプローチも別に考えておく必要があるでしょう。

2)価格を値上げしてブランド力を高める。

 実際、既にある程度のブランド力を有している企業様において、ステータスによる満足を得たいという場合、より消費者にとって“価格”は優先順位が下がり“一番の理由”ではないコトが多いものです。

 もちろん“高い”というウリもある訳ですが・・・。

 例えば“あんなに安い価格で商品やサービスを提供できるはずが無い”という他社の企業を批判する比較広告は日本であまり喜ばれませんが、素材へのこだわりやシェフの技術など適正な価格である理由を“情報”として提供し、その価格に“納得”してもらえ“サービスを受ける喜び”を感じてもらうというのが正しい企業の在り方かも知れません。

 特にブランド力の高い企業様の場合、どんな言い訳をしたとしても企業利益を伸ばすための商品の偽造はマイナスイメージでしかなく、例え意図しない形で経営が傾いたとしても大企業であるが上での“自業自得”だと言えるのでしょう。

 自社のスタッフのサービスや味を信じて“お店の料理を一度味わってもらえれば、何かの記念日に利用してもらえるかも知れない”と赤字覚悟で“ファン感謝デー”をもうけるのは顧客拡大のための宣伝となりえますが、ターゲットの層を拡大するために無理な価格を設定し続けるとでは問題が異なります。

 “サービスに触れる機会”を作るのと“ターゲット層の拡大”を混同していては駄目だというコトです。

 別の例で述べるならば、車は中古車で十分という方と高級車を購入したいという方では、少しの価格の差よりも“特定の企業”であるコトの方が重要であり、消費者の“満足度”に繋がっているという話だとも言えます。

 こう考えると適正な価格に対する説明があれば、価格を上げるという選択肢も十分にありなのです。

 まぁ、つらつらと述べてきましたが、どちらにしても弊社ではWEB運営サポートを通して、クライアント企業様の利益を伸ばし、そして守るお手伝いをさせて頂く程度しかできない訳なのですが・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。