アプリやWEBサービスの利便性はモラルを試される?



忘れがちですがインターネットは国内だけのサービスではない?Web-STYLE(ウェブスタイル)

■大きな力には、損得ではなくそれを取り扱う利用者の共通モラルが大切になってくるという話。

 今日はWEBの業界人としてはどうなんだろう・・・って内容の記事になるかも知れませんが、単に僕の考えをまとめているというか、問題定義として見て貰えると嬉しいです。

 さて、その今回のテーマですがスマホや携帯が便利になるコトで、日々のネット利用の中で有耶無耶な部分を持つコトになった“個人情報”について考えてみようと思います。

 例えば、企業によって個人に営業ツールとして携帯を持たせるところがあれば、個人の携帯番号を企業に登録させ連絡管理しているところがありますが、どちらの方が企業として正しいのでしょうか。

 ケースバイケースであるため、どちらがどうというコトはここで述べませんが、もし後者の状況下で勤めていた企業と喧嘩別れで離職した場合、最悪・・・今後は連絡をも取りたくないと携帯番号の変更をされる方までいるようです。

 また、ネットやテレビで流れる事故や犯罪、流れてきた情報通のコネなんか無くとも“発信された名前”をネットで検索すると多かれ少なかれ情報が出てくるため、個人情報の発見そのものは難しい行為では無いようにも感じます。

 そういえば昨年、某SNSのコミュニィティーツールを使って、風俗勤務の経験があるかの検索が出来るといったプログラムの開発を耳にしたのですが、あれはどうなったのでしょうか?

 僕の考えや是非についての言及は当サイトでは避けていますが、特定の業種に限ってサービスを行うコトと個人の了承無しに行うコトは、需要と共有とは別のところで問題があるように思えてなりません。

 自分で流している個人情報であれば法規上の問題は無いのか、それとも情報を集めて“人”の濃密な検索を出来るようにまでして良いのか・・・法規制が追いつかない以上、各個人のモラルに委ねるしかないのかも知れませんね。

 実際のところ、プログラムは企業でないと絶対に出来ないというものでは無いので、“良いこと思いついたっ!”と才能溢れる若い個人の方が公開したとき、そのシステムは国民総背番号制と大きな差はきっと無いものなのでしょう。

 管理している側が悪用しようにも手に余る程の個人データは、気付かないまでも既に飽和して身の回りに溢れているとすれば、知らないところで良いコトにも悪いコトにも関わっているわけで、もう怖いかどうかも麻痺してしまいそうです。

 また、“個人情報”についてですが、同時に大切になってくるのが“自己管理”という点です。

 義務教育の内から実名でのコミュニティーツール登録を促しているところもあるようですが、一度発信した情報は完全に削除するのは不可能なのですから、自己判断が難しい保護期間(せめて18歳くらいまで)はニックネーム登録としても良いのではないでしょうか?

 そんなコトしたら、偽名の人が増えるという懸念も確かにあります。

 しかし、あるデータでは利用者の三割は“偽名”や“通称”と答えられていますし、オープンに答えていないとも考えれば、もっと割合は多いのかも知れません。第一、“芸能人”など特殊な業種に営む方は“本名”でないとも言えるのですから・・・。

 大切な点は、利用者側も悪用できないようにスタンダードな“ルール”を決めるコトです。

 学生の頃から“遊び”として発信していた個人情報を一生背負っていくコトに成りかねないこの時代は、いわば“詳細を記した公開日記”を持って回るようなものです。

 一部での企業の新規採用では、面接者をコミュニティーツールで検索して、過去のやんちゃな行為を見て不採用にするなんて噂も実しやかに流れています。※もちろん、ニュースで見た大学生の犯罪自慢なんかは、大人なんですし仕方ないコトなんでしょう。

 4月にニュースになった大手企業のモニターツールは、スマホにインストールしたらデフォルトの設定を変更しない限り、個人情報はおろか銀行の暗証番号や貯金残高のデータまで収集されていたとか・・・。

 しかし、最近ではホームページでも何をしているやら不自然なリロードを繰り返すサイトを偶に見かけます。

 ホームページを閲覧しただけでウイルス感染させる悪意のあるサイトも存在するのですから、スマホも同様です。今後はスマホもウイルス対策ソフトが必須だというコトなのでしょう。

 ただ、今後どこかのタイミングで大きな事件が報道されれば、“ウイルスソフト”も個人情報を収集しているかも・・・なんて意識が一般的に広がりかねません。

 実際のところ、個人情報の収集であろうがウイルス感染であろうがスマホのアプリのニュースで見かける事例はスマホ専用サイトでも可能であり、あえてそこに危険度の違いが有るとするならば、一度にたどり着く“数の差”だけなんだと思います。

 もちろん技術革新が起こり、便利になっていくのは良いコトですが、それと同時に国をも越えて利用する側が共通モラルを持って利用しなければ、拡散しているスピードと反比例してリスクは日々大きくなっています。

 いつか、取り返しのつかない事態もあるのかも知れません。

 まぁ、環境が変わればモラルは替わりますので、“共通モラル”を持つ行為そのものが難しいのでしょうが・・・泥に一滴のワインを入れても泥のままだけれどワインに一滴の泥を入れると全ては泥になってしまうと言いますし、せめて努力は必要なのではないでしょうか?

 例えば、クラウドが便利だといっても“企業情報を持ち出しやすくなった”とも言われており、雇用の間に強固な信頼関係を作り上げるかシステム管理の導入が必要です。

 社員のパソコンのサイトアクセスの管理やソフト操作記録を取るコトが是か非か、会社側と社員側で異なる意見が出るのかも知れませんが、これもまた発展途上のアイテムが持つジレンマなのでしょう。

 今回は僕自身の考えはあえて述べませんが、ちょっと皆で考えてもらえたらという問題定義であり、たまには真面目な話も出来るんだぞというアピールでした(・・・って、台無し?笑)。

  ちなみに、ちょっと怖かったのですが僕の名前(フルネーム)で検索したら1件もヒットしませんでした(笑)。これはこれでどう受け止めて良いやら、おいおいって感じですよね・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。