ポータルサイトの運営について、再び考えてみる。前編



ポータルサイトで成功している企業はどのくらいあるのだろう?Web-STYLE(ウェブスタイル) 

 

■ポータルサイトを作っても閉鎖したWEB会社は幾つもあるというのが現実です。

 毎年この時期になるとWEB会社の存続や更なる発展のための業務提携のご相談をお受けします。

 最近では、全国規模ではないものの“ある程度”弊社も知られてきたのか、会社やポータルサイトの買取、一緒に新会社を設立してポータルサイト運営をしないかという相談まであります。※ほんの数件ですが。

 会社売買のポータルサイトを一緒に作らないかという話も昨年度に何度かありました。

 また、サイトではなくケーキ屋、建設会社、WEB会社などの店舗や会社の買い手を捜せないかという相談まで・・・もちろん弊社の業務内容ではないため責任が持てないというコトもあり、お断りしておりますが・・・。

 しかし、会社売買といっても規模や営業年数、土地有無など条件は様々です。

 多くは投資した金額を回収したいという金額の提示であり、買い手が魅力を感じるかどうかは、会社そのものではなく“会社の持つ財産”に寄る所が大きいと言えます。

 そういった意味では、ポータルサイトはWEB企業にとって財産になりやすい手立てなのでしょう。更に言えば、多くのホームページ制作・運営会社は“ポータルサイト”の制作運営を多かれ少なかれ検討をします。

 確かに、WEBの会社を育てながら存続していくために、次の柱となるビジネスモデルの試行錯誤をしていかなければならないコトに間違いありません。

 しかし、弊社に限って言えばその柱は“ポータルサイトでは無い”と思っています。

 弊社が設立して7年目となります。

 今までに弊社へ相談もしくはプレリリースの案内があったものの中には、地元発信の、女性のための、旅行ポータルなど・・・数多くのポータルサイトが制作され、一部は発展し、一部は内容を変えて試行錯誤し、一部は閉鎖されています。

 そのサイクルはどんどん短くなっており、2~3年で最初の壁に当たるようです。

 収益モデルや拡大していくための告知手段が後回しになっているポータルサイトはいうまでも無く、知人頼りの見切りスタートだったり曖昧な部分があり、最初から先行きが心配なサイトもあります。

 もし、共同経営ではなく運営サポートの依頼であれば、それでも考えたのかも知れないのですが・・・。

 特に、“良いアイデアを思いついた”という気持ちばかり先行しているお話は、損益分岐点やリスクヘッジの相談というより、無料でサイト制作したい、手足となって動くディレクターが欲しい・・・というような“説得?”と感じるものです。

 別に、僕はポータルサイト運営にメリットが無いと考えている訳ではありませんが、ホントに独自性があるのか最低限のマーケティングは必要だと思います。

 せめて、競合ポータルサイトの有無くらい調べてないと本気の思いが伝わらないのではないでしょうか?

 また、2年前にはニュースになった商材への投資サイトを売上の数%を(もしくは成功したら)支払うので、先にホームページの制作を頼めないかという相談も経験しました。

 これを良しとする企業も多くあり、否定するものではありません・・・ただ、当初は人的余力が弊社に無かったため、結果的にお断りしたのですが、後でびっくりしました。

 僕は個人的にビジネスはゆっくりと育てていくものだと思っています・・・ですから、お客様から仕事を頂いていると理解した上で何を優先すべきか“選び選ばれ”だと考えており、過剰な受注は抑えるように心がけています。

 身の丈にあったビジネスを丁寧に行うコト、ご契約企業様へのサービス向上(品質管理)を行える体制の維持を一番に考え、副業や一部の業種については十分なサービスが行えないという判断に至っているという訳です。

 もちろん、目先の利益を考えるコトも当然ながら大切です。

 しかし、数年先や長期にかけてのビジョンも持たなければ、会社の存続は難しいと思います。ニッチ産業としてポータルサイトに特化するというビジネスもありますが、弊社はそうでないという話です。

 そう言いながら、自社単独ではデータ検証のためにポータルサイト制作の企画は進んでいますが、大きな収益を作り出すサイトにするためには投資できる金額が十分ではないと思っています。

 アイデアで大成功するポータルサイトも多くありますが、僕が知る限りある程度の投資(人・もの・金)があっての“成功”であり、そこから目を逸らしていて成功はありえません。※単に、見えてない場合もありますが・・・。

 弊社も1年、3年のジンクスは無事にのり越えましたが、次の目標となる創業10周年を向かえるためには、あらたなビジネスの柱を加えて、企業としてもっと強くなるコトが必要です。

 これについては検討に値するアイデアもありますが、今はじっくりと腰をすえて考えたいです。

 さて、長くなってきましたので久しぶりにここで次回に続くコトにします・・・が、明日になって気分が変わっていたらタイトルの“前編”を消して違うテーマを書いているかも知れませんね・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。