地域名を組み合わせたキーワードについて考えてみる。



ビジネスのための地域というコトを忘れては意味が無い。Web--STYLE(ウェブスタイル)

■エスカレートするPPC広告の入札競争と県名を羅列するSEOは、どこまで有効なものなのか・・・

 アドワーズ広告やリスティング広告といったクリック課金型の広告へ新規参入した場合、1位の取り合いというか順位を抜かれた企業による価格の引き上げが激化するコトがあります。

 ただし、激化といっても互いに“検索順位1位”にこだわったために起こった落札価格の高騰であり、費用対効果や営業単価を無視して熱くなったのかなと考えられる場合の話です。※営業単価のテーマの時に述べたかも知れませんが、まれに企業体力を見せ付ける、ブランディングのための入札もあります。

 10年位前になりますが、介護関係のあるキーワードにおいて、参入時でさえ数百円だったのに、ある専門学校の参入によって企業による価格の引き上げが発生し、最終的には1クリック・5,000円を超えるまでに入札価格が高騰したという話も聞きます。

 やはり、この時のキーワードの中にも“地域名+有効ワード”があったようです。まぁ、今回のテーマは“地域名”を組み合わせたキーワードについてですので、広告のポイントや説明文については別の機会にしたいと思います。

 また、SEOにおいて、同ページ内に羅列する“地名(47都道府県)”の表記はペナルティとなるはずなのだけれど、いまだに表記しているWEBサイトが上位の結果に出るコトを考えると一概にペナルティの重みが大きいとは思えません。※この表記で成功したという話も聞かないのですが・・・(汗)。

 まぁ、ネット広告や他の媒体・メディアとの連携が整い、ホームページの数も億を超える現在、ホームページの目的に合わせて内容を吟味すべきであり、僕としては過度なSEOはお勧めしていないです。

 そもそもSEOは、検索エンジン対策なのですから表記順位への対策でしかないため、本来は“クリックしてホームページに呼び込む手立て”と“訪問者の目的達成させる手立て(購入・来店・登録他)”とセットで対策する必要があると言えます。

 こう考えるとWEB運営において予算が限られているのであれば、それぞれの手立てにバランス良く費用を割り当てていかなければ収益に結びつけるコトは難しいのではないでしょうか?

 さて、話を本題にもどしましょう。

 なんとなく“大は小を兼ねる”というか、欲張ったり、提案されるままだったり、ネット広告もSEOも“県名”で対策されるコトが多いようです。

 しかし、大切なポイントは“ビジネスのエリア”です。簡単に考えても企業の規模に次のような分類が出来そうです。

・全国がビジネス対象の企業

・数県にまたがったビジネス対象の企業

・県内がビジネス対象の企業

 基本的に全国が対象であれば、キーワードに“地域名”は必要ありません。ここで“基本的”と述べた理由は、まだブランディング途中の企業や大手企業において県毎に広告を使い分ける場合があるからなのですが、今回は除外して考えさせて頂きます。

 更に地域エリアが決まっている企業様であっても、その規模によって県名によるホームページへの誘導がビジネスに繋がるか異なります。来店誘導が目的である店舗においては“県名”がどれほど有効なキーワードとなるのでしょうか?

 例えば、飲食店においては旅行者が県外から来店されるコトは容易に想像できますが、金物屋やガラス屋であれば地域に根ざすコトの方がビジネスに繋がりそうです。

 僕の場合も近所へ引っ越した際に、本棚のガラスが割れて近くにお店が無いか調べたところ、直ぐそばの商店街の中にあったという経験があります・・・10年以上住んでいる商店街にです。それまで全く気付きませんでした(笑)。

 基本的には目に入っていても、必要があれば意識して見ていないのかも知れないです。

 つまり、来店誘導であれば“県名”で検索させるよりも街名通り名で対策した方が“ビジネス”において有効ではないのかという話です。

 ちなみに、福岡の天神(大名)にあるお店を設定して検索した結果、“福岡+業種名”はリスティング広告での競合が多く広告費が高額だったのに対して、“天神+業種名”や“大名+業種名”ではネット広告を出している企業がほとんど存在せず、安価で上位表示が可能でした。

 こう考えると“県名”での広告入札やSEOが有効な企業は、エリアが数県にまたがる規模の企業がもっともビジネスに活用できていると考えられそうです。まぁ、あくまでも一般的に考えての話ですけど・・・。

 “地域名”をネット広告やSEOにする場合に、企業体力とビジネスエリアが大切になるとはこういう理由からです。

 もしかしたら、配達エリア最寄の駅情報などをホームページの内容に充実させた方が、その企業にとっても収益が期待できるWEBサイトになるのかも知れないですね・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。