発表されたよくわからないIT用語ランキングに考えさせられる。



公開されている良い集計データとはどういったものか?Web-STYLE(ウェブスタイル)

■いつもお客様へのご説明には気をつけているつもりでもギャップを感じる集計結果?

 日経さんの見出しは「Wi-Fiはウィーフィー?」なんて書かれていますが、10年ほど前のSEOの一般に出だした頃は「セオ」って言われている人もいらっしゃいました。

 別に読み方は問題ではないです。

 ホテルのレストランでは、お客様の言った名称(日本語や外国語)で復唱しないと失礼に当たるという社員教育を行っている企業もあると聞きますし。

 僕自身も電話での質問があり、お客様にブラウザの操作を遠隔で行っていただく際には「ブラウザ」という単語を使わず、インターネットのホームページを見ている枠の上の方に、テキストとマークのボタンがあると思いますが・・・といった説明をさせていただく場合もありますから。

 ただ結果を見る限り、集計を行う上で「よく分からないランキングIT用語」に“読み方”という要素も含まれるというのはどうかと思うのです。

 アンケートの際に選んでいただくためピックアップした単語も気になるところですが、ある程度は条件を統一して明確にしなければ、情報の受けて側も正しく読み取れないコトもあります。

 確かに、ランキングの結果で興味深い用語が入っていたのも事実です。

 ちなみに、昨日の記事に書いた“スクレイピングサイト(スクレーパーサイト)”に当サイトがならないよう、個人的に気になったポイントと調査の方法にスポットを当てて、考えたコトを述べていきますので、順位そのものが気になる方は“よくわからないIT用語ランキング”で検索ください(笑)。※相変わらず斜めなブログですいません。

 ・・・ただ、既にたくさんのスクレイピングサイトもあるようです。

 まず、ベスト10を見てみると“あれ?無いんだ・・・”と思われるのがクラウドです。そして、僕的にはなぜ(5位に)ランクインしているんだと思えるものがプロパティという用語だったりします。

 テレビCM等からでも“クラウド”って単語を耳にしますが、仕組みやメリット・デメリットは難しく、詳細を説明している場面をあまり見かけません。でも、おおまかな雰囲気だけだと捉えやすいのかなぁ・・・。

 なんとなくパソコンライフの中で“クラウド対応しました”って情報に納得して、サービスの一つなんだと詳細をスルーしている人ばかりとは思えないのですけど、逆に、プロパティはホームページを運営している企業様にとって使う頻度が多い用語だと言えるはずです。

 添付メールが送れない、ブログの画像が更新されないなど緊急で電話を頂く場合がありますが、ご説明する際に“プロパティ”を開いてもらう場面が多々あります。他にも10位の“コンテンツ”と11位の“ブラウザ”・・・どれもホームページの運営を行う上で重要な用語だと言えます。

 う~ん、もしかしたら僕が考えていた前提そのものが間違っているのかも知れません。そうなってくると記事の読み取り方が大きく変わってきます。

 考えるに企業でホームページを担当しているとか、WEBに興味があるとか、パソコンを所有しているとかですら関係無しにチョイスしたモニターに質問をしているのかもというコトを否めません。むしろ、ランキングからはネットにふれる機会が無い人の方が多く含まれたために、スマホ関連の用語が上位に出てきたと考えた方が自然で納得できます。

 しかし、こうなってくるとBtoBのWEB運営サポート会社としては、あまり重要でない情報というコトになりそうです。では、調査方法を見てみるコトにしましょう。

1)モニターの方へ「最近よく聞くが理解があいまいなデジタル・IT用語」をヒアリングする。

2)ヒアリングした内容から、137語をピックアップしてリストを作成する。

3)再度、全国の20~60代以上の男女1000人を対象に調査ヒアリングする。

4)「聞いたりしたことがある」と回答した人が50%を超えた用語の絞込みを行う。

5)「理解していないので説明できない」という回答が多かったIT用語をランキング化する。

 以上の工程で調査されていますが、しっかりした調査です。あえて公開してもらいたかった情報をあげるならば、(1)の段階で書き出された用語の数、(2)ではピックアップした条件、(3)では対象となる男女・世代の各人数(比率)といった点でしょうか?

 とかく情報は見る人の立場や思惑、思い込み等によって見え方が異なるものです。

 それだけに余計な情報や解説を加えず、条件と結果のみの資料は希少価値があり重要なのです。その情報をどう使うか、何処まで読み取るかが、個人の力量となるのでもっと多くのデータに触れて経験値を高めていきたいものですね。

 ホントはただ単に、僕が数字やグラフ見ていると幸せって感じるだけなんですが・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。