FacebookのエッジランクがWEBに何をもたらすのか考えてみる。



過度な“最適化”競争は何をもたらすのか?Web-STYLE(ウェブスタイル)

■立場が変われば“最適化”の印象も違ってくるというものなのです・・・

 さて、今回のテーマはFacebookの“EdgeRank(エッジランク)”というアルゴリズムそのものよりも“ニュースフィード最適化”、いわゆるNFO(News Feed Optimization)がもたらすものについてです。

 しかし、ここで紹介するのは最適化する手段ではありません。いつもの通り、個人的な見解です(笑)。

 “NFO”については、SEOやビジネスに活用するFacebookのセミナー等に参加される方は、たまに耳にする話題だと思います。ホント、SEOやSEM・・・インターネットの業界では次々に新しい言葉が生まれるため、日々の情報収集は大変です。

 まず、エッジランク自体は、検索されればアチコチで情報発信されていますので、詳しくはそちらをご覧頂くとして要点は次の通りです。※以下は、アルゴリズム最適化に有効と言われている順番です。

1)Time “経過時間”

2)Affinity score “親密度”

3)Weight “重み”

 これらの対策によって、オフィシャルFacebookで発信しているフィードを多くの人に見てもらったり、企業ホームページへ誘導したりする手立てなのですが・・・あくまで、これは企業側のお話です。

 Facebookのように、これら新しいツールは出ては消え、消えては出てくるものです。

 そして、これらツールの最適化を解析して利益を出すのは、ツールを提供する企業や最適化のサポートをする専門コンサル企業なのでしょう。

 ホームページに取り入れていく企業様においては、導入するタイミングを逃せば収益はおろか投資した回収もままならないのが現状です。

 今回の思ったコトですが、日本では公開された順番とは別に“Twitter”の後に“Facebook”のブームがきました。裏事情として、Facebookの方がビジネスを仕掛けやすいという実情があるのかも知れません。※最適化しやすいという点もあります。

 これら企業の後押しによって“Facekook”がブログのように残っていくツールかどうかは別ですが、個人のコミュニティーではなく、企業がエンドユーザーと繋がるツールとして利用し最適化を促すコンサルの方も多くいらっしゃいます。

 まぁ、そのコト自体は良いのですが、これが業界の中での生き残りを厳しくしている原因の一つなのです。

 Facebookが残っていくサービスであるのならば、“NFO”が、かつての“SEO”や“ブログ”と同じ道を辿るであろうコトは容易に想像できます。

 つまり“○○最適化”は、ホームページを所持している企業にとって導入しなければならない手立てなのですが、それは予算を設けて取り入れられる企業体力のある会社や運営サポートを導入している会社の特権から始まり、いずれ時間が経つコトで、アルゴリズムが解析されていき一般的に広く導入されるコトになります。

 しかし、これがインターネットを不便なものにするのです。

 “最適化”が競争となり過度に進むと“最適化された情報が表示されやすく”なり、検索している人にとって“必要な情報が出にくい状況”が続くコトになります。

 一般の方では、ホームページを作るのにも試行錯誤している人も少なくないでしょう。

 有益な情報発信をしているにもかかわらず、よほどの趣味で無い限り、SEOに長けている個人の方が多いと思えません。しかし、過度なSEOの競争で日の目を見る機会の無かった良質なホームページは多かったはずです。

 そこで、SNSや更新が簡単なブログを活用する方が増えたのでしょうが、これまた1年もしないうちにビジネスに有効活用するための最適化が始まります。

 文字数や発リンク数・・・etc、これらを意識しながら毎日更新なんて、ビジネスでもない限りは楽しんで出来そうに無いです。実際、僕でさえ企業ブログでありながら、あまりSEOを意識せずに書いていますし(笑)。

 Googleでは、有効な情報を検索者に提供するための対策としてアルゴリズムの改善がなされています。

 ホームページの有効活用をビジネスにしておきながら何ですが、このようにアルゴリズムが複雑になってくればイタチごっこの始まりです。進化する情報のスピードについていけない運営サポート企業は苦しい立場に追い込まれます。

 どんな仕事にでも流行り廃りがあるのでしょうが、この競争は自分たちでWEB業界の寿命を縮めている気にさえなります。

 テレビで紹介されたコトをきっかけにホームページで注文が殺到し対応できず企業イメージを逆に損なったという話もありますが、これだけ影響力が強かったテレビも近年では見ていないという人が急増しています。

 当然、今のホームページで十分な結果が出ていないという企業様にとって“最適化”は大切な手段ですが、そればかりに捕われず社内体制を整え、ステップアップしながら企業に相応なホームページの活用をしていくコトをお勧めしたいものです。

 誤解がないように補足させていただきますが、“最適化”が駄目と言うつもりはありません。ホームページが無くてはいけない時代から収益を生み出さなければならないツールになっているのは事実です。

 ただ、WEB業界に携わる企業として、エンドユーザにとってのインターネットが心地好いものであり続けるよう努めるコトも大切なのだろうってお話なのでしたというコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。