他社のホームページを真似るコトについて考えてみる。
- 2014年08月29日
- ホームページ有効活用
■企業ホームページにて”真似られた”というご相談は多いけれど、ホントに参考にする役立て方もあるのです。
結果を出しているホームページの真似はしてみたいが、一生懸命に育ててきた自社サイトの真似はされたくない!
むしろ、ここまではっきりと言われると潔くて清々しいと感じられるくらい”企業様の本音“ではないでしょうか?
一般的に真似たい(真似られた)と言われている”良いホームページ”の基準についても何を持って判断されているのか僕には分かりませんが、これだけのホームページが存在していれば、真似ていなくとも似ているWEBサイトは幾つもあるはずです。
もちろん、他社の企業ホームページを意図的に真似るという行為そのものは褒められたものではなく、”営業妨害“と思われても仕方がないケースも少なくなくありません。
事実、意図的に文章を盗用したWEBサイトが無いかパトロールするサービスの需要も増加しているようです。
弊社においてもクライアント企業様が所有されるホームページにおいて、同業他社にオリジナル文面がそのまま句読点まで同じに流用されてしまったり、酷い場合には”社名だけ差し替えてそのまま流用された”という事例も少ないながら存在します。
でも、そんなにリスクを冒してまで他社のホームページを真似たいものでしょうか?
考えられるのは、詐欺行為の一環やビジネスチャンスにおける期日が迫っている、融資や業務提携における審査で見せサイトが欲しいという状況等、”何でも良いから“という理由の方が納得できる気がします。
まぁ、これは個人的な意見ですが…。
そもそもアクセスログのデータでも公開されていない限り、真似たいと思ったWEBサイトが本当に”成功“しているのかどうかの判断は難しいものです。
例え、そのWEBサイトが企業利益に貢献が出来ているとしても、取り扱ってる商品やサービス、企業規模や事業内容が異なる訳ですから、真似たところでその会社も”成功するという保証“は何処にもありません。
仮に、真似たいと思う魅力的なWEBサイトを見つけたとします。
更に、限りなくビジネスモデル(収益モデル)も近かったとしても、何処をどう真似たら最大限に旨味があるのかなんてポイントを見つけるのはとても難しいコトでしょう。
結局のところ、企業間トラブルにまで発展した事例の多くは”見た目“に関する模倣が大半となるようです。
確かに、人でも企業でも”視覚的印象“というものは成功する上で重要なポイントだと思います。
弊社においての”ホームページを真似られた”からどう対処すれば良いのかというご相談事例においては、次の3つに分類される場合がほとんどだと言えるのですが、これらの全てが大きな問題なのかと言うと…。
・WEBサイトのデザインが真似られた
・商品説明や参考資料などの分仕様を盗用された
・指標や図表、イメージや構想図等の流用
上記のように真似られた企業様にとっては、”売上が減少するかも“といった不安が付きまとうでしょう。
ホームページまたはその一部を盗用された事例の中には、確かにわざと消費者に誤解を与えるような犯罪行為も確かにあり、WEBを使って自社を調べられた上に育ててきたブランドを他社に商標登録をされてしまったというWEBの枠を超えた事例まで存在します。
しかし、そこには上記で述べた通り、真似るコトで発生するリスクよりも大きな”旨味”があるからであり、一般的なWEBサイトの模倣事例では”何となく気に入ったから真似た“程度の軽い気持ちで行為に及んだというのが多いようです。
まぁ、そうは言っても犯罪かどうかに関わらず自社サイトを真似られると”気分が悪い”というのが本音だと思います。
けれど、全否定する必要もなく効果的に正しく真似るという手法も無いわけではありません。
今回は”良い企業ホームページを真似る(真似られる)”というテーマで話を進めているのですが、ここまでの例は全て”見た目“に関わる真似た(真似られた)という事例ばかりです。
関係のない話みたいですが、各種SNSの利用者の増加により繋がっていなかったにも関わらず、オリジナルのイラストを真似られたといったトラブルが増加していると聞きます。
それだけ、様々な情報が飽和している今、”オリジナリティー“の確立と維持は難しいコトなのでしょう。
もっと企業の競争原理にのっとった”WEBサイト”を正しく真似るといったポイントは無いのでしょうか?
スマホアプリ、ポータルサイトモデル、WEBサービスやWEBと連動した各種商品開発、当然、WEBビジネスだけには限りませんが世の中には恥も外分もなく”二匹目のドジョウ“を狙った模倣に溢れているものです。
ただ、これもまた立派に”ビジネスモデル”とも言えます。
大切なコトは”企業コンプライアンス”を徹底した上で、競争していくための”独自性”や”付加価値”といった要素があるかどうかであり、やはり”真似る”という行為そのものを全否定すべきではありません。
社会生活においても、シェフやスポーツ選手等、様々な場面において”真似る”行為が大切な場面もあるでしょう。
実のところ、僕自身もこのホームページは大手のあのサイトを真似たんじゃないかなと感じるコトがあります。
ただ、そういったケースの幾つかは模倣したポイントが見た目や文章内容では無く、表現方法やコンテンツから自社サイトの不足を見定めて独自の言葉で表現されており、結果的には魅力的なWEBサイトにステップアップ出来ているようです。
つまり、良いホームページを正しく”真似る“というポイントはデザインやアイデアでは無く、自社で発信している情報や手立てにおける”不足“した点を見つめ直し”補足“するというのが目的であるべきなのです。
”あぁ、こんな表現方法があるんだな”とか、”このよくある質問は書いてなかったな”とか、”ここに図を入れたらイメージし易いな”といった自社サイトの改善点の目安を見つけるという意味から考えれば、”真似る”という行為も企業成長において重要で身に付けておくべき要素なんだと思わずにはいられない僕なのでした・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?
いやはや。。