アクセスログを設置しているコトについて考えてみる。



アクセスログはステータスではなく活用するために設置するものです。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■今回の話を例えるのなら、村の子どもが伝説の剣を手に入れたところで使う機会はないものなのです。

 Googleアナリティクスのサービスが始まって1~2年経った頃は、有料であれ無料であれ、ホームページを制作する際にアクセスログを設置するというコトが、WEB企業にとって一つのサービスであり差別化となったものです。

 しかし、今や各種アクセスログは、企業がホームページを運営する上で切っても切り離せないものとなりました。

 ちょっと面白い話ですが、MTタイプで制作しCSSでGoogleアナリティクスのタグを読み込む仕様のホームページを所有されている企業の担当様が、あるITセミナーにおいて「今の時代はアクセスログがついていないホームページは駄目だから設置しましょうか。」と提案して頂いたそうです。

 どうやらソースにタグが見当たらなかったコトとセミナー時間が限られていたために、先方がアクセスログは何も設置されていないと勘違いをされたようでした。

 そこで、アクセスログは既に設置されているコトを伝えられると今度はプログラムで制作したホームページだったので「でも、今はGoogleアナリティクスの方が良いんですけどねぇ。」と言われたそうです。※もちろん企業ホームページの構成は褒められ、他にも良いアドバイスを頂けています。

 この話からも「アクセスログ=Googleアナリティクス」という認知は今や常識となっていて、一般的なWEBに詳しい方だけではなく、WEBの専門家にとっても広まっているコトを現しています。

 確かに、弊社でもアクセスログの選択の中で“Googleアナリティクス”の優先順位は高いかも知れません。

 しかし、アクセスログの機能が優れていて無料だから全ての企業で設置すべくかと言えばそうでもなく、上場した企業様であったり、自社サーバーを持つ企業様であったり、外部による常時接続のサービスを良しとしない企業様も多いものです。

 極端な話をすれば、データが消失すると困るから“クラウドサービス”を利用している企業様が増加している中、外部企業への流出を心配して利用しない、もしくは利用するガイドラインを設けている企業様も少なくないといいます。

 むしろ、こういったWEBの活用については社内のガイドラインを作成する企業様が増えているようです。例をあげるなら、Googleマップを利用するも埋め込むのか、リンクさせるのか・・・といった感じの違いでしょうか。

 では、ここで話を“Googleアナリティクス(アクセスログ)”に戻します。

 実のところ、WEBを活用した手立てのデータ結果を検証して企業ホームページにフィードバックしていく予定があったり、必要性を感じたりしていて、“目的”を持ってアクセスログを自社サイトに設置している企業様はそんなに多くないかも知れません。

 特に、Web制作時にGoogleアナリティクスを設置するというサービスが“定番”なってきたものの、運営サポートの保守契約の無い場合は、専門的な知識を持つ社内担当様の存在が必須となってきます。

 また、運良く企業内に適した担当様がいたとしても、WEBの専属で取り組めるのであればいざ知らず、兼務であれば両立できない企業様の方が多いものです。

 それだけ、WEBを企業利益に繋げようと思うのならすべきコトは尽きず、専念しなければ難しいと言えます。

 しかし、それにしても誰も見ていない、活用できていないアクセスログが如何に多いコトか・・・。

 例えるのなら、そうですね・・・キャンピングカーを購入して日頃の通勤にしか使用していないとか、レーシングカーに乗っているような状況と同じです。

 さらに言えば、“Googleアナリティクス”においてもWEBをビジネスの一環として活用できている企業様とホームページのポテンシャルを出し切れていない企業様では収集されているデータの表示はかなり異なります。

 もう、Googleアナリティクスのページを開いてひと目で分かるくらいの違いです。

 必ずしもこれから述べる例が正しいという訳ではありませんが、Googleアナリティクスのチャネルグループのページを開いたときの一覧に“Organic Search”と“Direct”、“Referral”や“(Other)”しか表示されていないとして、それが通販目的のWEBサイトの運用であるのならば、これからすべきコトは明白です。

  また、アクセスログの仕様の変化や用語の意味を知るコトも大切だと思います。

 確かに、弊社のようなWEBの運営サポートを行っている企業の様に同業他社のデータを比較する機会は少ないかも知れませんが、既に幾つものサイトを所有し、それらのサイトのアクセスログを比較検証している企業様は増加する傾向のようです。

 まぁ、増えていると言ってもやはり少数派であるコトに違いは無く、今後も100%になるコトは無いのでしょうが、WEBを“有効活用する”のか“活用している”だけのかで結果の差はどんどん広がっていくでしょう。

 何も企業としての企画や手立てを打たず、WEBの運営に費用をかけず、アクセスログは設置しただけ、SEOは業者任せという状況で、売上や検索順位の“結果”を求めても思うようにはいかないものです。

 案外、WEBで成功しているという企業様は、奇抜なアイデアで注目を浴びた企業様よりも地道に企業ホームページを改善してきた企業様の方が多いものなのですが、やはり“自身の成功”を前提に思い込まれている方には時間をかけないと理解して頂けない話なのかなぁ・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。