訪問者の行動を管理するサイトのプレゼン力を考えてみる。



ホームページの訪問者を誘導するテクニック。Web-STYLE(ウェブスタイル) 

■サイトのプレゼンテーションとは、訪問者のアクションを企業の目的にあわせて誘導管理する力。

 今回のテーマですが、実際にプレゼンテーションに使用する作り・・・という訳ではなく、サイトを所有している企業様の狙い通りにアクションを起こさせるという点について考えてみようと思います。

 まず、ホームページを持つ目的は、訪問者の行動を企業の思惑通り100%管理する所にあります。

 最近でもまだ“ホームページはただあれば良い”、新規受注などの過度な期待はしていないという話を耳にしますが、結果を出さないというコトもまたホームページを活用しているという点で違いはありません。

 こういう“ホームページは持っているだけで良い”という意見を述べられる企業様の考えには、次の様な思いがあるのではないかと想像ができます。

・対外的にホームページは持っておきたいが通常業務だけで手一杯で新規対応が出来ない。

・結果が出ないと格好が悪いので、言い訳として予防線を張っている。

・既存顧客に向けてのサービスでホームページを所持しおり、新規はWEBから受け付けない。

・ホームページから問い合わせてくるお客様は癖がありクレーマーに成り易いので受けたくない。

・社内体制も出来ておらず、かける予算も今は確保できない。

 他にも数え上げたら限がありませんが、ホームページから問い合わせを受けようと受けまいと運営管理企業様の自由であり、その2つの要望に大きな違いはありません。

 それに、WEB企業としてどう応えるのが大切なのです。

 先にも述べたとおり、問い合わせをさせる、させないといった“どちらのアクション”をサイト訪問者に起こさせるのかとしても、自然な流れに任せていてはいけません。

 これらの要望をしっかりと考えて、企業様の要望を叶えるためにホームページの構成やデザインを決める必要があるという訳です。

 例えば、企業の都合で本心から“ホームページからの受注はしたくない”というホームページの制作を行うのであれば、次々問い合わせの発生するホームページは不適格というコトになります。

 まぁ、そうは言っても結果を出して困るというケースはほとんどありませんが、実際に“既存顧客だけが検索できるように”とか“新規受注の受付はあるものの出来る限り発生しないように”とった依頼も全く無い話ではありません。

 問い合わせや購入というアクションの促しだけでなく、企業イメージを保ったまま訪問者に“何もさせない”というコトもサイトの持つプレゼンテーション力によって可能なはずです。

 しかしながら、この企業イメージを損なわずアクションを起こさせないというのは大変難しいように思えますし、ケースバイケースでその対処も異なってくるでしょう。

 一つ例を上げるならば、お客様サポートやクレーム対応についてのページでの電話番号の表記がそうで、企業の意思で提供しているもののあまり活用されるのも困りもの。

 あるデータでは、サービスの一環としてサイトに電話番号を表記してはいるものの、携帯からは有料で不平等だとか、いくら待っていてもオペレーターが電話に出ない・・・と言った不満が続出する場合もあるそうです。

 確かに、企業としてはホームページからのお問い合わせメールを優先させたいという思いがあってもメールと電話番号を並べて表記した場合、ほとんどは電話をされると言います。

 しかし、中には電話番号をページに表記せず、よくある質問と問い合わせフォームを併用するコトでお客様の気分を害するコトなくメールの数を減らし、上手にサイト訪問者の行動を管理されている企業様も存在します。

 いやいや、電話番号を表記していなかったら、問い合わせ内容がクレームだった場合、火に油を注ぐコトにも成りかねない・・・と思われる方も少なくないコトでしょう。

 実は、お客様サポートの電話番号もちゃんと表記しています。

 では、どこに表記しているかですが、実はお問い合わせ内容の返信メールの署名に表記しています。“この内容でご満足いかない場合は、お手数ですが下記までお電話ください”といった感じのコメントを添えて・・・。

 これでも当然ながら全ての方に100%ご満足頂くという訳にはいかないでしょう。ですが、同じ行動を期待したものでも言い回しを変えれば“イメージ”も変わります。

 この様に人件費や社内体制等の人的負荷、いろいろと考えを巡らせていくとある程度はサイト訪問者の行動を管理したいというのも企業としての本音なのです。

 ホームページ制作のサービスを行うWEB企業としては、この様な場合、訪問者自身が自由に見て回っているという違和感の無い意識の中で、企業側の思惑通りのアクション管理を行える“プレゼンテーション力”をもったホームページを提供していかなければなりません。

 最初にWEB企業の都合でデザインや情報ありきではなく、訪問者の行動管理の上でデザインや構成を考えていかなければ、本当の意味でホームページを有効活用させるコトは出来ないのではないでしょうか・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。