業界用語表記と辞典ページ制作のメリットを考えてみる。



企業として見返りの無い情報提供はない。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■ネットに専念できる人員がいないと成り立たない企画ページな訳で・・・。

 “専門用語”は一般的ではないからホームページでは簡単な言い回しにしないと検索してもらえないという話を聞くコトがあります。

 しかし、専門用語を使って検索してきた訪問者は、同時に“購買意欲(サービス利用意識)”の高いターゲット層だとも考えられるのではないでしょうか?

 番重洗浄とプラスティックコンテナ洗浄、ガミースマイルと歯ぐきの治療など、確かに業種業態やメインターゲットの設定によってコアなキーワードがビジネスに繋がるかどうかの割合はまちまちです。

 ・・・ですが、“どちらかを選ぶ必要”も“選ばなければならないという決まり”も無く、両方の語句を取り入れても良い訳で、その方がホームページも魅力的にできそうです。

 先日の記事にも書きましたが、逆三角形型となるホームページでは、たどり着く検索ワードが多い反面、ビジネスに繋がる割合は減ると考えられます。

 しかし、圧倒的にアクセス数が伸びれば十分な商品購入や問い合わせがあるかも知れません。※参考記事:販売目的ホームページのサイト内誘導を考えてみる。

 この場合、やっぱり購買率(コンバージョンレート)を高めるという今後の課題は残りますが・・・。

 まぁ、何よりホームページにたどり着いた全てのキーワードにおいて、同じ割合でビジネスに繋がるというものでもありませんし・・・。※いや、言い訳かな、たどり着けようとする努力は大切です。

 これも以前の記事においてご紹介しましたが、車のパーツや型番を掲載して“コアなユーザー”を獲得していたホームページが存在します。

 各広告メディアを使った大手企業と競合する業種や新規開発され知名度の低い業種に場合、このような手立てが、企業ホームページの強みとなるコトも確かにあったようです。

 今では、当たり前になった手立ても最初に閃き、独自性の強みとなり、成功に繋がっていた“時期”があるというコトなのですが・・・どんな手法も真似され、古くなっていきます。

 また、どんなに良いアイデアであっても肝心の情報が不足していたり、社内体制やその後の更新を疎かにしていたりでは、アクセス数の多いホームページを所有しているというだけになってしまうでしょう。

 本気になってサイト運営していない場合は“最初の成功”にもたどり着けず、魅力に乏しい企画コンテンツとなり、多くの場合は収益まで繋がらないはずです。※稀に“成功しちゃった”というケースもあるのですが(笑)。

 さて、 そんな訳でよく企画されるコンテンツに“辞典ページ”の制作というものがあります。

 この“辞典ページ”ですが、正しく制作と運営(更新)を行われるものと仮定した上で“あり”か“なし”かと聞かれれば・・・う~ん、判断に苦しみますが、ギリギリ“あり”と言ったところでしょか?

 特異な業種で且つ、情報発信を行うコトでアクセス数を伸ばし、各種メディアに取り上げられて企業イメージを高め、認知度を広げているという成功例もあります。

 百歩譲って、商品やサービスの購入や問い合わせに繋げるコトはバナーボタンやリンクの導線次第で可能だと思いますが、辞典ページを使って来店(来院)に繋げるというのは、かなり難しいと思いませんか?

 やはりこの手立てによる一部の成功事例は特別であり、よほど文章を書くコトやパソコンが好きでないと“負担”に見合った効果は期待できないというのが現状なのです。

 では、辞書ページにどんな種類のものがあるか考えてみます。

1)サイトとして独立して制作しているもの(~辞典、~集、~研究所を含む)

2)サイト内にWP、MTタイプのブログ形式、もしくはCMSで設置しているもの

3)HTMLだが、用語ごとにページを制作しているもの(あ行、か行・・・といったものも含む)

4)1ページにまとめて記載しているもの

 大きく分けて以上の4つといったところでしょうか。

 まぁ、“(4)”以外はSEOの観点から有効な手立てなのでしょうが、企画の中には挫折しておおよそ“辞書”と呼ぶには情報不足が否めず、公開後は更新が手付かずになるといったケースも多いようです。

 ちなみに、(4)においても全く効果が無いという訳ではありません。

 そもそも僕が知っている成功例のひとつは、情報の項目が数千~数万を超えている上に、今でも追加の更新が続けられているため、定期的にテレビ取材の依頼があるのも頷けます。

 また、通販目的の場合はどんなジャンルであっても既に“~辞典”といったコンテンツが存在しているコトも多く、あらためて制作するメリットの薄い場合もありますのでご注意ください。

 もし存在していなければチャンスです・・・ただし、しっかりと作ろうと思えば“時間”と“費用”は結構かかりますし、終わりの無い更新も続けていかなければならないので覚悟が必要です。

 どうです、こう考えると“費用対効果”と“労力に見合う収益”が必ずあると言えますか?

 どちらかと言えば、大手企業様が認知頻度の機会増加や囲い込み、イメージアップのための手立てだと考えた方が効率的だと僕なんかは感じてしまいます。

 例えば、全ての企業で商品の製作から告知や広告、営業販売まで全て担い収益まで出すというのはナンセンスな気がするという話なのです。

 “~辞典”ページ制作を否定しませんが、意見を聞かれるとやはりギリギリ“あり”なんです。

 僕だと、最初にある程度の情報が準備でき、制作の予算も取れ、今後も追加更新が可能で、尚且つ、他に優先すべき手立てが無い・・・もしくは何かの効果が期待できる場合に行う手立てって判断です。

 少し前なら予算もかからずアイデアと手間で有効だった手立ても、一般的な手法となり更には後発の場合、その生じる“旨み”が見合うものかと考えなければならない点は、この件に限らず大切なんですけどね。

 実は、こういう理由で弊社サイトもリニューアルの際に“IT用語辞典”のカテゴリを作らなかったという話を初期の記事に書いたとか書かなかったとか(笑)・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。