お金は出せないが要望はあるって企業様について考えてみる。



最初から完璧より改善していく気持ちが大切なのです。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■適正価格は、サービスを提供する側と受ける側で認識が異なる

 ここでは、全くお金を出さないのに無茶な要望ばかり言ってくるお客様に手を焼いている制作会社のお話・・・ではなく、どちらかと言えば、そのご要望はお金をかけて解決すべきコトなのか考えようってお話です。

 どんな仕事もそうなのですが、お金は無いけれどサービスを受けたいというコトは我侭です。レストランでお金を持たず、食事をすれば警察沙汰になるコトでしょう(笑)。

 サービスを提供し、適正な対価を受け取るコトでビジネスが成り立っています。

 しかし、お金はあるが“出来るだけ価格を抑えたい”となると話は別です。それは、サービスを提供する側にも適正価格はありますが、サービスを受ける側にも適正価格が存在するからです。

 どんなに優れた技術を使ってホームページを制作していてもサービスを受ける方にその価値が伝わっていなければ、ホームページの制作に、それだけのお金がかかるものなのか、頭にハテナマークがよぎるってものです。

 確かに、5万円で制作するホームページがあれば、100万円でのホームページ制作もあります。

 僕の仕事の中で、このホームページ制作にかかった費用が適正かどうか見て欲しいというご相談が多いのもこれらの裏づけになるのではないでしょうか。

 それだけに専門的な技術を投入するコトとそれを理解してもらうコトは別の問題なのです。

 フリーランスで性能の良いホームページを安価で作る方もいますし、逆の企業も存在する以上、ホームページの制作をする企業は、その価格に自信責任を持たなければならないというコトなのでしょう。

 実際、運営サポートにおいて保守契約が無くても提案は無料でしてもらえると思われてる方もいらっしゃいます。

 まぁ、弊社の場合は、ファーストコンタクトがご紹介なので“ご相談”から入るため提案はしますが、ネットから仕事の依頼を受ける運営会社様だと受注が分からない状況でどこまで提案をするのか見極めるコトは大変なようです。

 また、中には提案書をを別の企業に見せて、もっと安価で依頼されてしまい問題になっている話も耳にします。この辺の話になると企業モラルの話になりますので、別の機会にご紹介するコトにしましょう。

 では、ホームページ制作会社はどうでしょう?

 こちらはもっと深刻です。以前にも別の記事でご紹介をしましたが、制作会社さんがよく言われる“困っているコト”は次の点です。

 見てみないと分からないからとりあえず作ってみて・・・。

 対策としてデザインテンプレートを導入するようアドバイスしましたが、お客様は“どんなホームページが出来るかイメージできる資料”が見たいというコトで、必ずしも完全なものを求めている訳ではありません。

 Web-STYLE(ウェブスタイル)でのホームページ制作の場合には、サイト構成、リンク構成、ページレイアウトデザインまでは僕が行い、受注が決まった時点で、ディレクションとお客様窓口に僕は回り、ホームページの制作についてデザイナーやプログラマが動き出します。

 しかし、制作会社では営業さんとホームページデザイナーとは違う人である場合がほとんどで、例え“ただ、見せるだけのものの制作”であっても、そこには多少なりの人件費が発生するのです。

 この件については“ホームページ制作における適正価格2-1”でも書いていますので、よかったらそちらをご覧下さい。

 つまり“企業努力”と“無理・無茶・無駄”のラインを企業として引いておかなければならないと言えます。例えば、家を建てる時にどんな家が建つか見てみたいってお客様の強い要望があり・・・これに応えるコトは無理かと言えばCGでイメージ画像を見てもらう等のサービスをしている企業はあります。

 結局、企業努力で出来る部分と出来ない部分の線引きの差が、企業の特色や強みになるってコトで、そこには逆にビジネスチャンスもありそうです。

■無理な要望はアイデアでカバーするのが運営サポート会社なのです

 最後にひとつ例をご紹介しましょう。

 ネット通販を始めたばかりで、買い物カゴを導入したのですが、1つの商品につき4点ほどの画像紹介をしたいというご要望がありました。

 見た目をスタイリッシュにしたい、でも先行投資の費用は抑えたい・・・自社ではテンプレートデザインは設定できるが、上級デザインでどうしても作りたいと。

 そこで、制作及び設定をしてもらえないかという依頼なのですが、皆様ならどうでしょうか?

 オプション受注というコトで、受ける企業も多くいらっしゃるのでしょうが、サービスを受ける側にとってもサービスを提供する側にとっても心地よい価格というものがあります。

 僕個人としては、無理してまで受注しないという思いが強いです。

 ここで問題解決のために大切なコトは、“買い物カゴを設置するコトが目的”か“スタイリッシュな買い物カゴを作るコトが目的”か・・・というコトです。自社で行っているテンプレートの買い物カゴ設定でも画像の掲載できます。

 専門的なデザインは外部に委託しないと出来ないようですが、ネット広告ならまだしもこのケースでは売れるようになるまで予算をかけるべきではないと僕は判断しました。

 予算をかけなくても対処は幾らでもあります。

 アイデアでカバーするってコトなのですが、例えばここの記事の挿絵のように1枚のデザインした画像を表示するという方法、GIFアニメを利用する方法、新旧いろいろな手法を駆使すれば対象方法は無限大と思って良いのではないでしょうか?

 ちょっと予定していた内容と書いてるうちに変わってしまいましたが、文章が長くなってきましたので、とりあえず今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。