WEBサイトの運営で起こるトラブルに備えられないか考えてみる。



損出を出さないために備える予算を取っていない企業様は多い?Web-STYLE(ウェブスタイル)

■この手の問題は企業規模やその成長、そして経営者側の意識レベルに大きく左右されるため難しいものなのです。

 WEB運営サポートというビジネスを行っていると企業ホームページの品質を高めながら育てていくというご相談とは別に既に生じてしまった”トラブル“や間近に見えてきた”問題点“に対するご相談というも少なくありません。

 それは、既に保守契約があるクライアント企業様だけでは無く、問題が発生してしまった企業様や同業であるWEB企業様からも同様の事例は無いか等、件数の多い時には月内業務の3分の1の時間を掛ける場合もある程です。

 まぁ、業務提携を行っているWEB企業様とは”情報交換“という意味合いの方が大きいのですが。

 さて、そんな中で各種企業様におけるWEBサイトの運営での”リスクヘッジ”に前もって備えておくコトはとても難しいというのは本当なのでしょうか?

 ここで一つ、横道にそれて何か例を考えてみるコトにします。

 今のインターネットという仕組みは便利なもので、昨年度の”航空機を利用し死亡事故に遭遇する割合”や”交通事故に遭遇する割合”なんて公式に発表されている情報であれば簡単に見つけるコトが可能です。

 特に、人生において交通事故に遭遇する割合は50%を超えるのに対して、年間に遭遇する確率は1%にも満たない状況だとか…もちろん、ここには何度も遭遇する方もいれば、一度も遭遇しない方もいるという話なのですけど。

 この自動車事故におけるリスクヘッジの手段として、個人契約での”保険”というものがあります。

 マイホームの火災保険等もそうですが、ここには”リスクヘッジの必要性身近な問題“という公式が成り立つのでしょう。

 最近では”保険”に加入するにも選択の幅が広がり、もともと分かり難いと思われているビジネスモデルであったためか品質で差別化を図るコトは難しく、本来のサービス内容では無く”月々の保険料“という価格で選ばれる傾向が出来つつあるようです。

 …と、そろそろ本題に戻らないと文章が長くなってしまいますのでこの辺にしておきますが、WEBビジネスというものは”トラブルに備える“という意識を育てるコトに決して向いているとは言えません。

 ”ウイルスに感染する”、”PCが遠隔操作される”、”サーバー障害とデータ消失”、”個人情報の流出”etc

 今後起こりえるだろうと考え始めれば限が無く、全く新しい今はまだ想像だにしない問題だって必ず起こる筈です。

 更に、サイト公開やSEOを含む検索問題までを考慮するならば運営上でのテクニック的な要素も加わり、これに企業内、企業間を問わないのであれば、障害となりえる問題はあちこち無限に存在しています。

 ですので、各企業様におけるWEBサイトの運営に関する起こりえる問題への危機意識はかなり高い…かというと、実はそれ程でもないというのが現状です。

 簡単に言うと”対処する”のと”備える”のとでは大きく違うというコト。

 実のところ、上記に述べた様なWEBを伴うトラブルが発生する割合は、皆さんのご想像通り年々増加傾向にあります。

 そのため、”ウイルス”、”遠隔操作”、”個人情報流出”、”SEO”等といったニュースや営業提案で共通される”印象に残るワード“は広く知られるようになったというのは事実なのですが、一つ一つの事例で考えれば関わる企業様の割合なんてものは”1%“を超えるコトがほとんどありません。

 つまり、その多くの問題は”対岸の火事“であり、自社とは関係のないという印象なのです。

 例外としては、2014年4月の”Windows XP”のサポートが終了する問題が挙げられるでしょう。

 しかし、それでも対象となる企業様は10%に満たないですし、もっと正確に述べるならばネットに繋げないシステム用のPCも多く存在しますので、OSの問題が直接的な”トラブル“を招くという訳でもありません。

 そのため”今は困っていない”という間違えた指針で”備える”コトは後回しにしがちです。

 この問題は”今、困っているかどうか“が問題では無く、何かトラブルが起こって”対処”しなくて良いように、いろいろな手段を持ってOSの更新を促しているのですが…どちらにしても企業責任で判断しなければならないものです。

 今やWEBを伴う問題は企業の存続を左右する程の大問題に発展する可能性をおびています。

 そのためなのか意識している企業様はより意識を高めていき、そうでない企業様は何か起こってから慌てて事後対策に追われるという現状のようです。

 そして、実際にはトラブルに遭っていないという多くの企業様は、その経験不足と”特に何もしないが意識はしている“という曖昧な認識で自社サイト運営するという土壌を作っているのかも知れません。

 もちろん何もないのが良いのですが、思いがけないトラブルに巻き込まれる可能性はどの企業様にだってあります。

 起こるか起らないか分からない”トラブルに備え予算を掛ける“という経営判断が難しいコトは僕も十分に理解していますが、企業の成長に合わせていずれは意識していかなければ企業の存続は難しいものです。

 ただ、意識をしていない時にいくら問題点を連ねてご説明しても正しく伝わらないというのがセオリーで、これがWEBに関するトラブルのご相談がいつも後手に回ってしまう一番の理由だったりするんですよねぇ・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。