WEB企業とクライアント企業のすれ違いについて考えてみる。



ホントはこのテーマはWEB企業として避けた方が良いんだろうなぁ(笑)。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■WEBの変化や仕様の複雑さ、理解してもらうには説明すべきコトが山のように・・・これでは“すれ違い”も当たり前。

 WEBのサービスを提供する企業にとってクライアント企業様の“理解が無いコト”程、残念に思われるコトはありません。

 WEB企業が万全な品質の商品やサービスだと思っていても、それを受ける企業様が思い描き考えていた商品やサービスと違うというコトはよくある話で、この手の“すれ違い”は意図的な思惑の有無はともかく、避け続けるコトは出来ないものです。

 そして、それはWEB企業側が万全を期して過剰なサービスでホームページという商品を提供したとしても避けられないと誰もが考えているのですが、これは一体どうしてなのでしょう?

 まず、考えられる大きな原因は、クライアント企業様側が“今から受けようとしているWEBサービスの内容や仕様を十分に理解されていない”という点が上げられます。

 例えば、WEB企業側が良かれと思い予算を超えて最新のjQueryやCSS3、HTML5を用いてホームページを制作して提供をしたとしても、企業様がIE6ブラウザを使っていて“壊れているので直して欲しい”と言われてしまうコトは、よくあるようです。

 まぁ、これは制作前の事前確認や説明を行うコトで、ある程度はトラブル回避できるでしょう。

 しかし、こういったトラブルが発生してしまった場合、WEB企業側で訪問者が使用されているブラウザのシェアや見栄えを考えて制作したコトをご説明して理解して頂いたとしても“どちらでも壊れないようにして欲しい”の一言で作り直しになってしまう事例も少なくなく、ホームページ制作のサービスを提供しているWEB企業様にとっては納得できかねる問題のようです。

 また、企業様のイメージがあまりにも抽象的であったり、資料不足のままであったり、明らかに今後トラブルになりそうというのであれば見切り発車で制作を始めずに状況の改善に努め、もしディレクションしても改善が出来ないと判断した際など、時にはお断りするコトも大切だと思います。

 次に考えられる点ですが、実際にトラブルが発生したいろんな事例を見てみるとWEB企業側とクライアント企業側が同じ目線に立っていないコトが原因になっている場合も多いようです。

 これもまた、すれ違いだと言えるでしょうか?

  特にホームページの制作を行っているWEB企業としては、成功事例の実績を作りたいがために予算をオーバーしたWEBサイトを提供されるコトがあるそうなのですが、次の様なホームページの仕様とは関係のないやり取りで大幅に公開が遅れたという話もあります。

「最新の仕様で、スマホにも対応させた作りにしています。」

「ありがとう。それはそうと色合いとイラストが気に入らないから作り直してくれないか。」

 問題点がWEB企業側とクライアント企業側で利用者の“使い勝手”と“見た目”と違っていたという訳です。

 この事例ではこの後、数回に亘ってレイアウトやデザインのやり直しを行い「公開まで時間がかかっても良いから・・・」というお客様の言葉に数か月ほど納品が延びたそうなのですが、これはどちらが悪いでは済まされない話みたいです。

 未だ、ホームページというものは基準が明確ではなく、サービスを提供するWEB企業でアプローチも異なる上に、重要視するポイントが提供する側と受ける側では異なっていて、成功という目的もクライアント企業様毎に曖昧であるが上に、多くのホームページ制作を生業としている企業は、制作中心の収益モデルからの脱却を試行錯誤しています。

 実のところ、“制作は割に合わない”という思いがWEB企業のアチコチで広まっているのも本当の話です。

 もちろん、弊社の様にWEB運営サポートを行っている企業も新しいビジネスモデルを暗中模索しているという状況に変わりはありませんが、制作上のトラブルと運営上で発生するトラブルは質が違います。

 どちらにしても、実際のものを取り扱うビジネスと違い、サービスを提供するビジネスは長い時間をかけて世の中に理解をしてもらいながら根付いていったのですから、WEBビジネスも同様に共通理解が成されるまでにはもう少し時間が必要みたいです。

 どんなビジネスにおいてもトラブルというものは必ず発生するものなのですから、今は一つ一つの発生した事例を丁寧に解決しながらWEBというサービスの理解を求め、根付かせていく時期なのでしょう。

 そもそもWEBを取り巻くサービス自体、ホームページやBBS、ブログやSNSの様にホントの根の部分は同じなのに、どんどん変化していってる様に見えるため、なかなか理解が広がらないというのも当然なのかも知れませんね・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。