思い通りにならないサイト運営を考えてみる。後編



目に見えなくともWEBにはルールが沢山あるのです。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■WEBというものは、なぜか思い通りにしたいという気持ちが強くなってしまうものなのか?

 では、早速ですが昨日の続きから話を進めましょう。

 ここからは実際にあった・・・と言っても今現在から3年ほど前の話になりますが(笑)、地域のイベント企画においてホームページを立ち上げの様子を例に話を進めるコトにします。

 イベント日も近づき、告知活動も開始する頃なのですが、運営グループでは予算配分も当然出しており、予算内で“そろそろ”とホームページ制作をと依頼されたそうです。(この次点では、地域のフリーランスの方でした。)

 僕が話を聞く限り、依頼時期は少し遅かったという印象もありますが無理なスケジュールではありません。資料の準備も順調で制作は余裕を持って進んでいたのですが、公開が間近に迫った状況で問題は発生しました。

 今の時代、地域に根ざした中規模のWEB企業においても人件費や経費の削減を目的に、制作を外部委託しているところは幾つもあります。

 そのため“何を依頼してどこまでしてもらえるのか”という共通認識は大切です。

 正直に言ってサイトの作りだけで考えれば、制作ソフトも充実してきており、専門職に携わるコトがない場合でも見た目が素晴しいサイトはできるものです。

 ホームページの有効活用において“デザイン”は大切な要素であるコトに変わりはりません。イベント等での一時的に運営するのであれば大丈夫だという判断はあって然りでしょう。

 もちろん数多くのサイトを制作してきた企業のノウハウは重要で、長期の運営を考えている企業ホームページであればそちらでの制作をお勧めします・・・しかし、見た目からは区別が付かず、お客様に理解して頂くコトは大変みたいです。

 話を元に戻しますが、このケースの問題は制作を依頼していたのですから“納品して完了”と思っていた制作者と“ドメインから検索できるまで全てしてもらえる”と思っていた運営側との間に認識の違いがあったというもので、共通認識とすり合わせが十分でなかったという話です。

 この記事では誰が悪いという話はしませんが、イベントも直前になって予算もほとんど残っていないという状況では対策を行うコトは難しいでしょう。

 以前にもこれと似た事例をご紹介してますが、まだアチコチで同じコトが起こってるのです。

 もちろんWEB公開までのスケジューリングを行うディレクター職の担当がいれば防げたのでしょうが、実際には認知されていない、知っていてもそこに予算を当てなくとも大丈夫だろうと一部で軽んじられているコトは残念でなりません。

 確かに、このような問題が発生する確率は低いのですが、いざ起こってからの対策にかかる費用は高額です。ここをどう判断するかでしょう。

 僕自身は今、過度なSEO・SEMに固執するよりも適度なラインを見つけ、必要に応じてネット広告や他のメディアとの兼ね合いをケースバイケースで導入する時代に入ったのではないかと感じています。

 それだけに、サービスを提供する企業側も1つの手立てばかり提供していては業界が先細りとなってしまい、常に学び企業としてノウハウを蓄積していく必要があります。

 ますますWEBは生き残りが難しい職種となっていきそうです。もう、WEB業界は“新参”のビジネスではなく、それなりの地位を得ているのではないでしょうか。

 ただ、それだけに“コネクション”や“資本”、“独自性”の全てに欠けた“勢いだけ”の起業ではどんどん生き残りが難しくなってきているとも言えそうです。

 しかし、冷静に振り返って考えてみるとここ2回のブログ記事は主語が“クライアント企業様”と“WEBサービスを行う企業”のどちらの立場から“思い通りにならない”のか、どちらとも言える微妙な内容の気がしますね・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。