トップページはシンプルな方が良いのかどうか考えてみる。



ホームページのシンプルかどうかはデザインでなくメッセージで決まる。Web-STYLE(ウェブスタイル)

 

■そもそも“INDEX”ページをトップページと考えるかどうかという点から意見が異なる?

 突然ですが、“トップページ(HOME) = INDEX”は決まりごとではありません。

 アドレスを開く際に、ファイル(ページ名)を指定しなければ“index.html”等が優先して表示されるため、便宜上ですが目次の役割を持たせるコトが、定番となっているだけなのです。

 そのため大手企業の商品や映画などの告知サイトでは、本題から入るホームページも少なくありません。

 更に、企業ホームページにおいても複数のサイトを所有するコトが増えてきた昨今、独創的なホームページも見られるようになっています。

 また、1つのホームページに企業全部の業務内容や商品を集約している場合でも、企業戦略として提供する各種サービス毎にページのデザインやテーマ設定を変えて、違うサイトかのような独自性を出す工夫もされているようです。

 このように問い合わせや購買率を高めるためには、サイト構成も追求する要点となります。

 トップページをしっかりと作り込み全てのページへの整理と誘導を行いキャンペーンなどの告知を行うケースと出来る限りデザインをシンプルにしてメッセージ性を高めるケースは対極にある考えだと思われがちです。

 僕の考えは後から述べるとして、大きくはデザインを“作り込む”か“シンプル”にするかの2つに分けられるコトでしょう。

 そして最近の傾向ですが、やはり“シンプルなデザインに”という企業様の方が多いようです。

 実のところ、デザインについては優先度によってバナーの大きさを変えたり、空間を上手に使ったりするコトで、シンプルに見せつつリンクの数を逆に増やすコトも可能です。

 この場合、制作会社でノウハウ蓄積の差がでる場合もありますが、WEBの環境はモニター解像度の向上などハード面についても改善され続けているため、一見無茶と思える要望でも何とかなる場合があったりします。

 まぁ、新規ホームページであれば、これらの点に注意して制作会社と打ち合わせをすれば良いのですが、問題はホームページの“リニューアル”をする場合です。

 特に、企業としてホームページがビジネスへの貢献できている・・・つまり、ある程度の利益を出していると判断できている場合は、アドレスの引越しやリニューアルは“今、出ている結果が出なくなったら・・・”という心配がつきまとうコトになります。

 ホームページ制作においては、効果予測(リスクヘッジ)やアクセス推移予想が専門外である場合やホームページの収益を保証するサービスではないので、リスクマネージメントを行う“ディレクター”は欠かせないものとなっているようです。

 さて、そう言えば今年に入ってシンプルなデザインにリニューアルを行い、翌月からのアクセス数が半数にまで減少したサイトが2つ程ありましたが、2ヶ月経過した現状では2/3までアクセス数が戻ってきました。

 2011年くらいまでは、リニューアルを行うと一時的なアクセス数の減少が見られるのは今と同じですが、その期間は1~2ヶ月程度でリニューアル前のアクセス数を上回っていたものです。

 しかし最近では、その期間が延びてきているのかも知れません。

 確かに、この2年間でサイトの検索の仕組みに大きな変化がありましたし、相変わらずサイトの数(ネット上のページ数)も増加の一途だと言います。

 そう考えると検索ワードで対象となるページ数が、“1,000ページ”に満たない頃と仮に“10万ページ”になった場合では、検索の順位争いも検索順位の維持もよほど意識してサイト運営を行なわなければ難しいでしょう。

 詳細は割愛しますが、未だに“スパム行為”だと言われているSEOで上位に検索されているサイトも多く、何を読み込んでいるのか怪しいブログやサイトも後を絶ちません。

 そう考えるとアクセス数の増減が予測不明な場合、ホームページは“とりあえず作り込んでおく方”が検索エンジン対策の細かなノウハウも必要なく、安全策だと言えそうです。

 確かに“シンプルに見せる”コトは大切です。

 しかし、ホントに“シンプルにしてしまうコト”とは話が別だったりします。

 企業の利益に繋がるように、アクションを起こしてもらうためのメッセージ性を強めていくコトが企業ホームページにおいて絶対条件であるコトを忘れてはいけません。

 本当に企業ホームページのトップから情報を減らしてしまっては、検索ワードの数は激減してしまいます。

 ホームページにたどり着くキーワード数に比例してアクセス数は変化するものなのです。

 減少したアクセス数を戻すよりも、減少した検索キーワードの総数をもとに戻す方が、費用や労力が何倍もかかり難しいと言います。

 ・・・企業で発信する情報に優先順位をつけて、それをシンプルに見せたデザインで表現し、ページ誘導や購買意欲を高めるようメッセージをうったえかける。

 シンプルだとか、シンプルに見せたとか・・・考え方はそれぞれでしょうが、“訪問者へ強烈なメッセージを発信する”という点がホントに大切なポイントであり、シンプルにすべきは“企業からのメッセージ”だと思いながら、僕は日頃から提案しています。

 ここにしかないし、絶対に美味しいから食べにきて!

 すっごい良いものだから買って!

 WEBビジネスに限定して述べれば、“もし、よかったらどうぞ。”という控えめな企業メッセージでは成功しない・・・もしくは成功しにくいのではないでしょうか?

 もちろん嘘や過剰な広告は問題外だと思います。

 しかし、いつも述べています通り、良いものが売れるのではなく、知られたものが売れるチャンスを得る・・・そして、良いものは広まって続いていくというのが僕の考えです。

 皆さんのホームページは、言いたいコトが多すぎて何を伝えたいのか分からなくなっているなんて本末転倒な状況になってはいませんか・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。