ブログを例に情報の有効活用について考えてみる。



全てのデータが自分に有益とは限りません。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■1000のデータが自分に当てはまる保証はない

 1000のデータを見れば、“なるほど!こういう傾向なんだ。”というコトが分かると思いますが、それは“自分が必ずこうなる。”という保証ではありません。

 あくまでデータというものは情報であり、判断材料でしかないと認識するコトが大切なのですが・・・。

 例えるならば、この谷には2つの丸太橋があり、1つは1000人が渡って1000人とも無事に渡れた橋、もう1つは1000人が渡ろうとして1人も無事に渡れなかった橋・・・さて、どちらを選んで渡りますか?

 まぁ、丸太橋なら渡らないという選択もあるのですが、今回は選んでいただくとして・・・おそらくほとんどの方が“1000人が無事に渡れた方”を選ばれるのではないでしょうか?

 しかし、ちょっと待ってください。

 1000人が無事に渡れた丸太橋で、1001番目の人が無事に渡れる保証はありません。“1000人渡れた”と“1000人渡れなかった”という2つの情報から判断して安全に渡れそうな方を選んだに過ぎません。

 実際、すでに老朽が進んでいて1001番目の人が渡ろうとした時に折れる可能性が無い訳ではありませんし、時間をかけて良いのであれば、1000人が渡れなかったというデータから渡れなかった原因となる問題点を取り除き、今後は安心安全に渡れる状況に出来るかもしれません。

 つまり、Howto本や活用セミナーの情報もしかり、そのまま鵜呑みにせず、しっかりと噛み砕いて自分が判断する材料にしてから吸収するコトが必要なのです。

 さてさて、最近はホームページだけではなく、ブログやFacebookなどの有効活用セミナーへ積極的に参加されている方が増えています。その取り組む姿勢は、実に素晴しいと思います。

 ただ、セミナーで聞いたコトを“そのまま”取り入れようとして、その負荷で挫折する方も多い様です。

 いつもの如く、ここは是非について述べる場ではありませんが、“その手法は自社のホームページにとっても有効なのか”、“その手法を取り入れる社内体制は整っているのかの2点を基準にブログ活用の見直しをされてはいかがでしょう。

 ちょっとイメージしにくいので、何か例をあげて考えて見ましょう。

例えば、ブログにおいて“読者登録”をまず1000件集めるというコト。

 “読者登録”とは、そのブログの更新情報をマイページやメールにて受けとるコトができる機能なのですが、この“読者登録”が1000件を超える辺りから自然と読者登録が増えだし、更には仕事に繋がる様になるというのです。

 なるほど、そうかも知れません。

 では、次に内容を紐解いてポイント別に考えてみるコトにします。もし、本やセミナーの場で“読者登録を増やすという手立て”を同じように聞かれた方がいらっしゃいましたら、次のポイントについて具体的な方法が述べられていたか思い返してみてください。

1)読者登録を集める具体的な手段は何か

 僕はSEO検証のためにしていませんが、内部ブログにも“読者登録”を設定するコトは可能です。ただ、多くの本やセミナーの場合は“Ameba”や“FC2”、“Seesaa”等のブログ読者登録をベースに有益な情報を発信されているコトがほとんどではないでしょうか。

 また、外部ブログによっては“読者登録は相互登録が基本”だというコトもあり、どんどん相互登録の依頼をしていくコトで増やしていけるのですが、その他の手立てにはどのような方法があるのでしょう。

 そして、今後ブログはSEOにどうかかわってくるのでしょうか?

 やはり、餅は餅屋と言いますか・・・中身となる情報が重要なのだと思います。登録して数を増やしていくだけで、数字に満足してお互いに登録した記事を読んでいないなんてナンセンスですし、そもそも“目立つものにチャンスがあるが、質の良いものに継続がある”というのが僕の考えです。

 極端な例かもしれませんが、Twitterで言えば“フォロー数10,000、フォロワー数10,000”よりも“フォロー数300、フォロワー数5,000”の方が、僕の場合すごく興味を惹かれます。

 実際のところ、オフィシャルFacebookにおいても“エッジランク(親密度)”の導入によりSEOの効果は異なりました。

 ブログのSEO効果もいずれは更新回数などの発信側だけでなく、リピーターされる皆様の品質(訪問頻度)もカウントされていくのだろうと僕は予想しています。※エッジランクについては、また別の機会というコトで割愛させて頂きます。

2)ブログの更新内容について

 上記で述べさせて頂いた通り、ブログに書く内容が大切であり、実はこれこそが核なのです。

 セミナー等で“貴方の生い立ち”を書いて人柄を出す、“長い文章は読んでもらえない”と聞いたがどうなんだろうかと相談を受けるコトもありますし、テクニック的な面から述べれば“450文字以上”や“1記事1リンク”、“1記事1テーマ”・・・他にもいろいろと有効な活用方法はあるものです。※現在は“1記事1リンク&サイト総リンク数”となっているようです。

 ただ、僕の推測の範囲ですが“キーワードと記事のマッチング率”が最終的にSEOの最も重要なポイントになるようにアルゴリズムは改善されていくのだと思っています。

 事実、僕が考えているのはSEOの観点から“1記事1テーマ”だけですが、確実に結果は出てきています。※また、月替わりに集計による考察のご紹介します。

 長い文章であっても、コアな文章であっても、たどり着く方はたどり着きますし、リピートしてくれる方はリピートして下さるものなのです。

3)そもそも自分にとってブログの役割は何か

 忘れがちなコトですが、ブログを書くのも、読者(アクセス)を増やすのも、SEOに使うのも“手段”であり“目的”ではありません。毎日の更新が苦痛なら書かなければ良いのです。

 “毎日書いた方が良いと言われたから”という理由だけなら無理しても仕方ないのだと思います。

 案外と思っている以上に“書いた文章”と“書かされた文章”は違いが出るものです。

 もう一度、目的をしっかりと見据えて、どんな運用をしていけば良いか見直し、自分の個性が出るテーマを考えてみてください。ビジネスブログであれば、1000の読者を増やすコトと同じくらい、1の購入者を増やすコトを忘れてはいけません。  

4)ブログ運用の継続に伴う人的負荷はどの程度のものか

 毎日、ブログを書き続けるのは大変です・・・いや、やってみるとそんなでもないです。これについては人それぞれで答えはありません。

 文章を書くのが好きでもしっかりと見直しをすれば時間がかかりますし、好き勝手に書いているのに実に魅力的な文章を書かれる方もいらっしゃいます。※羨ましい限りですね(笑)。

 今更ここで、“ブログの更新の継続率がどうのこうの”とか“登録したブログの何%をちゃんと読んでいるのか”データを出すつもりはありませんが、情報発信をビジネスにおいて有効活用するために自身で考えておかなければならない点なのです。

 今回は、ブログを例に情報の有効活用について述べました。

 ここで最後に真逆のコトを言いますが、データは大切ですし、数字は裏切りません。ただ、鵜呑みにすると落とし穴があるので気をつけてください。

 どんなデータも少しだけ自分のコトに当てはめて考えるようにすれば、データは必ず味方になってくれます、多分(笑)・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。