WEB業界は、すみ分けが出来ない業界なのかを考える。



企業には企業ごとのサービスがある。Web-STYLE(ウェブスタイル)

■その参入を考えているWEB業界とはどういう職種なのか?

 WEB業界は比較的新しい業種であり、また参入しやすい仕事だと言われています。

 まぁ、その実情や仕事の内容、参入における問題点等については、別の機会というコトで今回は割愛させて頂きますが・・・他のお仕事と同様に、決して良い面ばかりという訳ではありません。

 僕がこの仕事をしていて、1年に1回は開業したいのでアドバイスが欲しいというご相談をお受けします。

 ただ、いつも思うのですが・・・この業界、決して先行きが明るいコトばかりは言えません。今後のネットに関する規制は強くなってくるでしょうし、まだまだ参入される方は増加するでしょうし、大手企業のサービス内容の拡大も考えられます。

 また、法規についても最低限ですが次の様な知識が必要です。

・個人情報保護法 ・許認可が必要な業種に伴う法規(薬事法、古物営業法等)

・景品表示法

・特定商取引法(それに伴うに基づく表記)

 これらはよく目にされる法規だと思いますが、ほんの一部です。例えは“薬事法”についても人と動物において異なるようですし年々改定されるものですから、僕もたいていの場合は都度必要な事項について調べます。

 しかしながら、今まで10数件の独立(WEB業界への参入)について相談を受けていますが、そのほとんどがデザイナの方によるホームページ制作会社の開業についてでした。

 中には、ランニング収入を得て企業を安定させるため、保守契約をメインに考えているという方もいましたが、なかなか価格設定が難しく企業運営の安定には結びつかないようです。※幾らにしたら良いかというご相談もありましたが、そういった方には独立をお勧め出来ません。

 個人企業が多い中、5年後にはその会社続いていない数が半数以上というデータもあり、再度ホームページ制作関連の企業へ就職をしたり、大手の下請けをメインの仕事にして思い描いていた仕事とは違う内容でがんばっていたりと厳しい現実も耳にします。

 何事も早くやったもの勝ち(シュアの独占)というジンクスがあるのかもしれません。

■個人企業が潰し合って大手企業に根こそぎ持っていかれる未来もある?

 もっと安い価格でホームページの運営サポートをします!

 “安い価格”という謳い文句よりも“ホームページ運営サポート”の内容が問題です。その安価で提供するサービスの内容はなんでしょうか?

 ホームページ制作の時に“SEO”を考えて制作するコトは企業として当たり前のコトであり、それは企業の強みとはいえない時代になりました。

 安価なサービスといっても例えば月に何度でも電話で更新作業を受けるといったサービスであれば、そう伝えてから今のサービスとその対価について比較検討してもらわなければ、後々トラブルになります。※事実、トラブルになっているケースを耳にしています。

 どの企業もそうですが、それぞれに独自の経営理念を持ち、自分たちのデザインやノウハウを信じて、日々経営をされているはずです。

 制作毎に費用が発生するコトもその企業についての正義ですし、安価でECサイトをスタートさせる企業も正義です。また、中には数百万の歯科サイトを制作して売上を伸ばしている企業もあります。

 例えば、運営サポートをメインとしている弊社におきましては、月額3万円から(九州圏外はプラス交通費)で保守を行っております。

 そのサポートの一部については、次のようなものです。

・毎月訪問し、レポートによるアクセス状況のご説明を行う。

・目標設定を行い、それを達成するための手立てを提案する。

・営業会議や企業勉強会の講師を行う。 ・簡易更新サポートを行う。

・ネット広告及びドメイン、サーバーの更新時期管理。

・html・cssファイルのバックアップ(希望企業様)

・また、別の制作サポート契約がある企業様へには、指示書や仕様書の作成を行う。

 などなど。ちなみに、基本的に訪問担当の変更はありません

 弊社が、はじめてご契約したホームページ運営会社だった場合、お客様はここまで行うコトが当たり前と思われているようで、僕もそれで良いと思っています。

 上記の営業を行い、これらの作業を月々5,000円などの安価でしてもらえるとお客様に思われたらどうでしょう?

 まぁ、うちなら可能だという企業様も当然あると思います。

 弊社は、大手企業様とは逆に人的サービスをメインの強みとして仕事に取り組んでいます。※ホームページ制作会社の方はお分かりでしょうが、“何したらよいか分からないから提案してくれ”って、クライアント様のご要望も多いですよね。

 というコトもあり、弊社はホームページ制作やプログラムやサーバー提供の企業としか業務提携を行っておりません。

 つまりは、それぞれの仕事の中身を理解して互いにすみ分けをしなければ、どんどん価格競争となり、結局は企業体力がある大手企業様にWEB業界そのものを牛耳られしまう未来も想像し難くはないのです。

■多くの方に“ホームページ屋さん”という認識を捨ててもらう。

 Web-STYLEのクライアント様も1年保守を続けてやっと“運営サポート”という仕事の意味が分かったと言われています。

 信頼関係を築ければ、1つの目標を達成した後にはお打ち合わせの中で更なる展開に発展しますが、最初はホームページやパソコンで何か困ったら電話を頂き、お伺いするところから始まります。※まさにホームページ屋さん改めパソコン屋さんです、すいません(笑)。

 家を建てるときは“建設会社”・・・だけではなく、木材屋さんや不動産等、他の多くの企業がかかわっているように、ホームページ屋さんにも“ホームページ制作・更新保守”、“ホームページ運営サポート”、“サーバー会社”、“プロバイダ”、“プログラム制作会社”等々の多くの企業があるコトを伝えていきましょう。

 あっ・・・今、思いましたが、もしかしてコンサルティングやコンシェルジュ等という言葉も、仕事内容がぼやけて曖昧にしてしまい“ホームページ屋さん”という認識を広めている原因のひとつかもしれませんね。

 そういう肩書きの方は、具体的に何をする仕事なのかをお客様に話してあげて下さい。

   なんにしろ個人企業様も大手企業様にもそれぞれに良さがあります。全ての人のがんばりが結果に伴う業界になれるよう、ともにがんばって行きたいものです。

 ・・・というコトで、今回はこんな感じでどうでしょう?

 いやはや。。